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異世界にクラス転移で召喚された男子高校生、目の前で親友を殺されたため召喚者国家に反逆す  作者: XX
第7章:連鎖呪法

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第106話 領主の話にて

「私はこのレイトノーフを任されておりますアーサー・ティリビーン・ライタンドリジンと申します。アーサーとお呼びください」


 アーサー・ティリビーン・ライタンドリジン。

 多分名前が3つあるから、やっぱりおそらく貴族なんだろう。

 そしてミドルネームがティリビーンだろうから、召喚騎士の家系でもないんだな。


 つまり生粋の貴族か……。

 召喚騎士になったときに貴族の仲間入りしたわけじゃない人たち……


(少し気になるし、あとでリスリーにその辺を訊ねてみよう)


 そんなことを話を聞きつつ考える。


 領主アーサーは人格者の風格を見せる人物だった。

 話し方は穏やかで、優しそうに思えた。


 その領主アーサーの話曰く。


 ここレイトノーフの地は数年前から開拓地になり。

 入植者を募って開拓していたのだけど。


 そこに「元々この土地を所有していた」と主張する豆一族という魔族の盗賊たちがやって来て。


「ここは我らの土地なのだから、その収穫物は全て我らの財産である!」


 ……と主張し、略奪を繰り返すようになったとのこと。


(なんか俺たちの世界でもありそうな話だな)


 領主の話を聞いてて思った。

 どこの世界でもある話なのかもしれないな、って。


 領土問題を持ち出して、そこで得られた資源の所有権を主張するってこと。

 わりとあるあるなのかもしれない。


 そこに


「……元々、彼らの持っていた土地だったのですか?」


 大谷さんは質問を飛ばす。

 俺たちの代表で聞くつもりなのか


 領主アーサーは


「それは分かりませんよ。まあここの土地が王国領になったのは十年くらい前ですが」


 何でそんなことを訊くんだ?

 そう言いたげな顔で。


 ……彼らにしてみれば、戦争で獲得した時点で既に自分たちの土地なのだ。

 何で前の所有者の話が出てくるんだ?

 そういう意識なのかもしれない。


 ちょっと気になったので周囲を見ると


 明らかに眉を顰めている奴が何人かいた。


 じゃあ王国が魔族から奪った土地なのかもしれないのかよ。

 その魔族たちの主張が、いくらかは正しいかもしれないっていうのかよ。


 ……そんな思いなのかね。


 まあ、気持ちはちょっと分かる。

 俺は領土ってそういうもんだろと割り切ってるところがあるから、気にしないでいられるけど。


 そうじゃない奴、結構多いもんな。



 ……でも、大谷さん。

 そこを訊ねるってことは……

 

(もしかして……!?)


 俺はそこで嫌な想像をする。


 全てを知った後に。

 魔族の盗賊団側にこそ正当性があると感じたら、ひょっとして豆一族とかいう連中に手を貸すとか言い出すんじゃ……?


 そんな心配をしてしまった。


 いや、さすがに。

 それは無いよな……?

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