追憶⑦一時の英雄
「ほんと、あの時の尚君はかっこよかったよね〜私びっくりしてもっと尚君のこと知りたいって思ったもん。」「うんうんうん本当にヒーローだったぜ尚治」「尚やんがあんなに速いとは思わなかったよ〜」「尚のこと皆で胴上げしたよな〜」
「ごめんね、こんなことになって。もう君にしか託せない...」
やる気のなかった僕を彼女は選手として見てくれていたみたいだった。僕はこの言葉で目が覚めた。彼女のため?クラスのため?違う。これは自分のために走るものだ。そう思った。その彼女こそが......
今目の前にいる未来だった。
2年になった今でも誰にも言ったことはないが、僕は中学時代足が速かった。転んでしまったとはいえ差があまりなかったのが幸いだった。僕は全力疾走し次々と敵を抜いていった。ラスト10メートル、ついに1位に追いついた。そしてそのままゴールテープを切った。映像判定の結果は僕の方が先にテープを切っていた。
そう、僕らはリレーで優勝しさらに総合でも逆転優勝したのだ。みんなが僕を胴上げし祝福した。「ヒーローがここに誕生!!!」「英雄爆誕!!!」「まさか現実にもヒーローがいたとは...」本当に人間って単純だ。なんて思ったが僕には長らく感じていなかった達成感を味わった。
運動会で映像判定とか随分ハイテクな学校ですな〜(自分で書いたんだろうが)




