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淫魔さんの人間暮らし  作者: 仲田悠
第十三話「淫魔さん、明るい未来」
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07-明るい未来へ-

 トアイライトを発展させながら、国内各地に助言をしてマルクスを盛り上げる日々。

 各地から定食屋を集めた事で観光客が増えてきてて、ボクの事も少しずつ広まっていく。理解もちゃんと得られてきてる。

 コンサルトともちゃんと交流出来る様になり、コンサルトから楽団や楽士を呼ぶ事も出来た。

 ゆっくりとだけど、着実にマルクスは繁栄の道を進んでる。誰もがそう理解し、ボクを受け入れてくれたよ。

 そして、秋の半ば。

「「きゃーっ♪」」

「良い別荘だー。後でマルクス王にお礼を言わないと」

 王都で別荘が完成。

 マスカーニ家の使用人に来て貰い、エアリーグルの事をお願いする。前以て話を付けててインビジブルエアで慣れて貰ってた。

「アンネを頼むね」

「お任せ下さい。本当に別荘のお世話は宜しいので?」

「うん。そっちはゴーレムでメイドを作るから」

 エアリーグル用の小屋を別に建てて貰ってあって、そこにアンネともう一羽置く。アンネだけじゃ寂しいだろうし、王都を巡回する事も頼んであるんで一先ず二羽だ。

 別荘内は今まで以上に作り込んだゴーレムを置いて世話をさせる。ちゃんと作ってきたともさ。

「あ、あ、アイラ様!?この女性がゴーレムですって!?」

「肌が少し白いでしょ。それに少し触れば硬いから解るよ。触ってごらん」

「し、失礼します!う、うあ!本当だ!ヒトじゃない!」

 肋骨の部分を全てコアにし、徹底的に外見をヒトに似せて作り込んだ特性のメイドゴーレム。

 目玉も本物に近づけ、表情も結構豊か。

 庭の掃除以外で外には出さないけど、ぱっと見では怪しまれない様にと作り込んだよ。

 出来た時は周囲が腰を抜かしたもんだ。後でマルクス王にも見せてやろ。

「ハーレムも有るぞー♪」

「「きゃーっ♪」」

 今回は子猫ちゃんを全員呼んだ。二人部屋だけど全員の部屋を用意したし、ハーレムも家と同じ広さで用意して貰ってある。

 王都での拠点としては最高の別荘。

「そうそう。ビリヤード場の様子とか聞いてないかな」

「それでしたら、私ども使用人も良く利用していますよ。公爵様所有のビリヤード場も子爵様所有のビリヤード場も連日の様に賑わっています」

「良いね良いね。王都の遊びと定着したのは凄く良い」

 順調順調。

 この調子でボクの生活も良くしていこう。

 ぐーたら生活もすぐそばだ。


 冬に入ったところでフィーナにお願いされた。

 休養期間にそのお願いを叶える為、ボクはフィーナを抱き抱えてある場所を尋ねる。

「これが、ドラゴンの生息地…」

「うん。あそこの長老、エンシェントドラゴンの名前を取ってファブニルの谷って呼んでる」

 クリスに会いたい。

 会ってちゃんと話がしたい。

 フィーナはボクにそう願った。

 なら、連れて行こう。アルゴニアを倒した事もちゃんと報告したい。皆とも会いたい。

「あ…」

「クリスだね。見つけてくれたらしい」

 ファブニルの谷に近付くボク達をクリスが迎えに来てくれた。

【アイラ様!フィーナ様!どうなさったのですか!?】

「クリスに会いに来たんだよ。フィーナがちゃんと話をしたいって」

【な…っ!】

「案内して頂けますか?アイラさんの妻として、皆さんにも挨拶がしたくて」

【フィーナ様…っ!はい…っ!喜んで…っ!】

 穏やかなフィーナの声にクリスが泣き、案内も引き受けてくれたよ。流石はボクの奥さんだ。

 あー、レッドドラゴンがもう一匹すっ飛んで来たよ。クリスの旦那のフレイズだ。

【アイラ!アイラー!すまない!本当にすまない!こちらが奥方だろうか!?】

「落ち着けフレイズ。紹介するよ。夏に結婚したボクの妻、ハイエルフのフィーナだ」

【【ハイエルフ!?】】

 あれ、二人して驚いてる。そう言えばハイエルフだって話してなかったっけ。

 うあ、頭を垂れた。

【高貴なるハイエルフのお方とはつゆ知らず!この度は私達の子が取り返しのつかない事をし、心からお詫び申し上げます!】

【どうか!どうか我が命をもって償わせて頂きたく!まさかハイエルフの里を襲っていたとは!全て私の不徳が起こした事!何卒、我が命を!】

 え、あ、えと、ハイエルフってそこまで?

 流石にボクも驚いたし、フィーナもかなり戸惑ってる。

「もう止めましょう。これ以上はお互いに辛いだけです。私の家族もお二人のお子さんももう帰って来ません。なら、私はアイラさんと同じ道を歩んで、お二人や谷の皆さんと良い関係を築き上げていきたいと思うんです」

【フィーナ様…っ!】

【お、おお…っ!なんと慈悲深い…っ!】

「私もハイエルフもそんな大層な者ではありませんよ。無駄に長生きするだけの隠遁者です」

 隠遁者って印象はボクも思った。隠れ住まなきゃいけないってのも解るから、魔族と同列視はしてないんだけども。

 こう、もっと賢者じみた印象を持ってたからフィーナに話を聞いた時は拍子抜けしたくらい。

【アイラ。フィーナ様を絶対に幸せにしろ。俺達の息子がどうこうでは無い。ハイエルフはもう不幸な目に遭って良い種族ではないのだ】

「そこ詳しく。魔族なもんで詳しく知らない」

【だろうな。魔族どころかヒトも忘れてしまっているだろう。アルカナ文明の前身とも言える超古代魔法文明を齎したのがハイエルフだ。ドラゴンにも色々と便宜を取り計らってくれている】

「「ええっ!?」」

 それでか…っ!そりゃ高貴って言われる…っ!

 文明の親にしてドラゴンとの仲介者とか敬われない方がおかしいって。

「私も知りませんでした。と言うより、あの里の者は皆知らなかったでしょう。最年長の里長でもアイラさんより年下ですし」

【御存知かどうかなど問題ではないのです。ハイエルフのおかげで我等ドラゴンは安寧の地を得、今も畏敬の対象として見られる事で穏やかに暮らせています。ですが、ハイエルフはヒトに裏切られてしまいました。魔法技術の発展により恩を忘れ調子に乗った者どもが長寿の秘密を知ろうとハイエルフに非道を行う様になったのです】

「そこは大体の予想が付いてた。多分、それが理由で隠れ住んだり過ぎた知識を持たずに居たんだろうね。まあ、安心してくれ。ボクがフィーナを守るし、もう一人の生き残りもフィルと結ばれてムスペルに居る。周囲も良い奴ばかりだ。ちゃんと守れる」

【そうか…。アイラならと思っていたが、もう一人生き残りが居てくれたか…】

 ファンナの事も話してなかったな。

 それも踏まえてちゃんと話そう。

「とにかく案内して。ちゃんと全部話すし、皆にフィーナを紹介したい。挨拶もしたいし」

【解った。ついてこい】

 とにかく皆と会うのが先。

 そう言う話ならフィーナをちゃんと歓迎してくれるだろう。


「「グルォオオオオオオッ!!」」

 里の中心で無数のドラゴンが雄叫びを上げた。

 猛火のレッドドラゴン、雷撃のイエロードラゴン、吹雪のブルードラゴン、麻痺毒のグリーンドラゴン。四大ドラゴンと名高い四種族がどこの里でも揃ってる。種の存続を谷全体で考えているからだって聞いてたけど、恐らくハイエルフの考えでもあるんだろう。

 そしてボク達の目の前には漆黒の巨竜、最強のドラゴンにしてドラゴンの長と名高いエンシェントドラゴンが居る。

【久しいの、アイラや】

「本当に久しぶりだね、長老。元気だった?」

【ヌシのおかげで見ての通りじゃ。クリスから全て聞いた。まずは、よく無事に戻ってきた。アルゴニアもよく倒してくれた。ドラゴン族を代表して礼を言う】

「「グルォオオオオオオッ!!」」

 アルゴニア討伐はドラゴンにとっても他人事じゃない。と言うか戦争そのものと関係がある。

 何しろドラゴンの素材は最高級素材にして最上級品質だ。どこの国でも欲しがるし、魔族が相手なら尚更だ。

 そしてドラゴンの眷属である亜竜族の乱獲。

 騎馬代わりに使われるワイバーンや、地上で猛威を振るうドレイク。魔族もヒトも戦力として欲しがるからね。

 アルゴニアのせいで激化してたから、ドラゴンにとってもアルゴニアの死は大きいものだった。

【長老。奥方のフィーナ様はハイエルフでした】

【なんじゃと!?アイラ!それは真か!?】

「うん。改めて紹介する。夏に結婚したボクの奥さん、ハイエルフのフィーナだ」

「初めまして、偉大なる竜のファブニル長老様。ハイエルフのフィーナと申します。ですが、どうか落ち着いて下さい。私は皆さんと良き関係を築きたくてアイラさんに連れて来て貰いました。悲しい出来事を共に乗り越え、手を取り合えればと考えています」

【なん、と…っ!なんと慈悲深い方じゃ…っ!】

「「グルォオオオオオオッ!!」」

 続いて挨拶。

 長老もちゃんとフィーナを認め、その意思をちゃんと受け止めてくれた。

 フレイズとクリスをこれ以上責めない様にと周囲に話し、丁重に持てなす様にと取り計らってくれたよ。

【フィーナ様。何かお困りの際は遠慮無くワシ等にお声をお掛け下され。ハイエルフのおかげで我等は安住の地を得られ、その恩に仇を返す真似までしてしまいました。フィーナ様のお慈悲は大変ありがたく思いますが、このままでは我等の気が収まりませぬ】

「あう。では、皆さんのお力が必要になったらお願いします。それと、出来ればアイラさんと同じ様に接して下さい。妻の私だけ敬われてしまうのは良くありませんから」

【…解った。アイラや、良いヒトに巡り会えたな】

「フィーナを奥さんに迎えられたのはボク一番の幸せだよ」

【然もありなん】

 辛いけど、フィーナの里で起こった事を全部話して貰った。奴隷にされた事を省いてボクに助けられたって事とか、ファンナが助けられた経緯なんかも全部。

 フィルとファンナは再来年結婚するらしいとも報告する。

 辛い話はそれでおしまい。

「で、今はマルクスって国で暮らしてる。最近漸く国王にも認めさせて、国中で受け入れられる様になってね。前に話した通り活動範囲を広げていくつもりだし、この近辺にあるべスタリアって国、クリスがボクと再会した国とも繋がりを持てたから、落ち着いたら法的にここの安全を保証させようって考えてる」

【おおお。それはありがたい。そうか、受け入れて貰えたか。ヌシの知識とヒト柄なら大丈夫だろうと思っておったが、そうかそうか】

 ここの皆には特に気に入られてるんだよね。

 って言うのも、助けた事が有るからなんだ。

「長老様もアイラさんが博識なのを御存知なのですか?」

【ああ、良く知っておるよ。ワシやクリスの命の恩人でもある】

「そうなんですか!?」

 そうなんだー。

 長老の分は前に借りを返して貰ってるんで帳消しなんだけどね。クリスの分も角や爪で帳消しだから、フィーナの事のみになるし。

【アイラ様は私が幼い頃に患った病を直す為、エリクシールを調合して下さったのです】

【それが死病でな。本来なら焼いて殺さねばならんところじゃが、親の代わりに引き受けたワシにも移ってしまっての。丁度居合わせておったアイラがフィルともう一人の三人で世界中を飛んで材料を掻き集めてくれたのじゃよ】

 エリクシールの調合法は既に知ってたから、三人と協力して世界中を飛んだ。だから材料集めは面倒くさいと知ってた訳よ。

 エンシェントドラゴンの血は長老の奥さんに分けて貰ってる。

【とにかく面白い奴じゃて。他に何を知っているかと聞けば、色んな事を知っておる。ワシ等の食べ物も育て方を教えてくれてな。予備のエリクシールも用意してくれたし、おかげで皆が健やかに過ごせておるのじゃ】

「やっぱりアイラさん素敵です…♪」

「いやぁ、お互い様だって。ねえ?」

【ほっほ。確かにな。宇宙船、じゃったかの?それの材料にワシ等の鱗が必要だから分けてくれと言い出した。その為かと苦笑いしたもんじゃ】

「その時にも話したけど、後から話が出て結果的にそうなっちゃっただけだって。結局それも台無しになっちゃったし」

 長老からも少し鱗を分けて貰ったから帳消し。

 宇宙船の話に興味を持ってくれたのも良かったよ。皆も楽しみにしててくれた。

 そうそう、それだよそれ。

「アルゴニアの側近全員を干からびるまでエナジードレインで搾り取ったからさ。宇宙船の事を思い出してフィーナを抱き抱えて思い切り高く飛んでみたんだよ」

【おおお!どうじゃった!?宇宙とやらまでいけたのか!?】

「宇宙の入り口ってとこまでは行けた。ほんと感動したよ。青くて綺麗なこの世界が孤を描いて眼下に広がって、それ以外は満天のでも足りないくらいの星空が広がってたんだ」

【【おおおおおおっ!!】】

 ドラゴンでも届かない領域。だからこそ興味を示してくれた。

 皆もかなり喜んでくれてる。

【お、おいアイラや。見た物をそのまま何かに写す魔法とか無いのか?】

「あ。それ真面目に構築するよ。紙に書いた物を複写する魔法は有るから、それを応用してアーティファクトにしよう」

【やってくれ!ワシも宇宙とやらを見たい!】

【【見たい!】】

 良い案を貰えたなー。

 そうだよ、それが出来れば最高じゃん。記録にも活用出来る。挿絵を全部変えられるし、挿絵を入れて来なかった記録にも添えられる。

「ちょっと待ってて。すぐ構築しちゃう。フィーナ、紙を出して。構築用と転写用」

「すぐ出します!」

 これは急ぐべきだ。

 複写魔法を調整して、ああしてこうして。これならやれそう。複写魔法を構築して良かった。

【ううむ。そろそろアルカナ文明人を超えたのではないか?】

「魔法技術方面では超えたよ。魔法を使えないヒトに魔力を与えて魔法が使える様にする技術も確立させたし」

【なんじゃとおおおおおっ!?】

【【おおおおおおっ!?】】

 あ、そうだそうだ。

 折角だし皆にも協力して貰うか。

「長老。ドラゴンにも適用出来るか試させてよ。ドラゴンの知性なら魔力の扱い方を覚えるだけで魔法が使えるんじゃないかと思うし」

【た、頼む!幾らでも付き合うぞ!】

 じゃあフィーナにデカい各種用紙を用意して貰おうか。構築にもう少し掛かる。

 ここがこうだから、こう調整して…。

【ぬおおおおおおっ!魔法使いじゃああっ!】

「「グルォオオオオオオッ!!」」

 お、適正持ってたか。

 エリクシールの材料なだけあって、血にかなり魔力が含まれてるから魔力は持ってるだろうと踏んでたし、適正も有りそうと見てたけど。

【凄えよ!俺回復魔法を使えるってさ!】

【おいアイラ!魔法を教えてくれよ!知らなきゃ使えねえんだよな!?】

「落ち着け落ち着け。ちと今忙しいから、滞在出来るだけ滞在して教えるし、使い方も書き残していく。回復魔法はボクよりフィーナだ。魔族なんで神官魔法は使えない。次の休養期間までに色んな魔法のレシピを用意しておくから、今回は最低限の魔法で勘弁してくれ」

「「グルォオオオオオオッ!!」」

 皆揃って大喜び。回復魔法は大きいよねー。予備のエリクシールを更に温存出来る。

 四属性魔法も使い勝手が良い物を教えよう。猛火ブレスで肉を焼くとか面倒そうだなーと思ってたし。ドラゴンも力の無駄遣い。

 よし、構築完了。試しに長老の姿を写そう。

――パッ。

【ど、どうじゃ!?】

「成功!小さい紙だけど見て!ばっちり!」

【おおおおおおっ!!ワシじゃ!!ワシが紙の中に居るうううっ!!】

「「グルォオオオオオオッ!!」」

 大成功!色もちゃんと着いた!

 飛び回って皆にも見て貰おう!

【マジだああああっ!アイラ凄えええっ!】

【アイラ!俺も頼む!俺も欲しい!】

【私もお願い!もっと大きい紙無い!?】

 皆も大喜び。催促まで。

「次までにデカくて長持ちする紙を用意しておくよ!拡大も出来るからさ!」

「「グルォオオオオオオッ!!」」

 これはアーティファクトにして売ろう。馬鹿売れ間違い無し。紙も専用に開発したい。綺麗に写せる紙が欲しい。

 ああ、くそ、ボクもじっとしてられない!

「フィーナ!後をお願い!べスタリアまで飛んで宇宙を写す為の紙を買ってくる!」

「はい!」

「「グルォオオオオオオッ!!」」

 宇宙は最優先で皆に見せなきゃ!!


「「おおおおおおおおおおっ!!」」

 一週間後、ボクの家が一気に盛り上がった。

 フィーナと一緒にまたあの高さまで飛び、皆に見せる分も沢山写して来たからだ。

「アイラさんよ!やっぱやろうぜ!俺もちゃんとこの景色を見てえよ!」

「俺も俺も!どんな金属でもやるぜ!」

「材料集めは僕達が幾らでも引き受ける!」

「予算が必要なら私が出そう!」

「私も出しますぞ!なんと美しい光景か!」

 写した紙を写真と名付けたけど、写真を見た全員が大興奮。そのまま手伝いたいと大騒ぎ。

 勿論協力して貰うつもりだ。

「行ってきたドラゴンの谷の皆も協力してくれる事になったからさ。まずボク達で行ける船、宇宙船を建造して、そこからドラゴンでも乗れる巨大な奴を作ろう」

「「おおおっ!!」」

 まずはヒト用。

 次にドラゴン用。

 船から外に出る事まではまだ届かないけど。

 ただ行って観光するくらいは出来るとボクが証明出来た。

 宇宙とこの世界を写した大きな写真に谷の皆も凄い喜んでくれたからね。皆の為にも新たな目標として頑張りたい。

「船となると造船も覚えねえとな!」

「アルカナ文明人は平坦な場所で助走させてから空を飛ばせてたけど、湖で離着陸する形で行ければと思ってるから造船技術が有ると助かるかも」

「よし!港町に行って模型を買う!そこから構造を盗むぜ!」

「金属で船を造っても沈まねえ様にしねえと!」

「大型船を考えると構造次第で金属船を作れると思うんだよね」

 皆が居れば何とでもなる。何だって作れる。

 ヒトには出来ない事を魔族が受け持ち、魔族では知り得なかった事をヒトが編み出す。

 これこそボクが夢見た新たな世界。

「ねーねーアイラ!これアーティファクトにするよね!?ね!?」

「あ!私も欲しいわ!色々使えそう!」

「勿論アーティファクトにして売る。良い紙も研究しよう」

「アイラ殿!私も欲しいです!これは本当に素晴らしい魔法だ!」

 写真を作るアーティファクトも売りたい。宇宙に行ったらまた撮影したいもん。

 やるべき事はまだ沢山。

 でも、やりたい事はもっと沢山。

 何かする度にやりたい事が増えていく。

 皆と一緒に、色んな事を楽しみながら実現させて行こう。

 こことここの皆なら、何だってやれるとボクは信じる!

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