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淫魔さんの人間暮らし  作者: 仲田悠
第十一話「淫魔さん、武器を作る」
75/92

01-カモとルビを振れる敵-

 春の半ばに急報。朗報と凶報が一度に来た。

「居た!皆、行くぞ!」

「「おおおおおおおおおっ!!」」

 イキシアの冒険者を引き連れてペガサスに乗り、急行したのはバランの故国。

 長期遠征中のバランから助けて欲しいと救難要請が入ったんだ。

 眼下には結構な範囲を荒らされた町。建物が燃えたりヒトが倒れてたり。そんな惨状の先で犯人が暴れてて、バランや大勢の兵士が必死になって犯人と戦ってた。

「バラン!」

「おおおおおっ!アイラさん!すまない!」

「「うおおおおおっ!?」」

 兵士達が驚いたけど無視。

 この犯人の相手はボクにしか出来ない。

「各員、ペガサスを活用して住民の救助!ゴーレムマスターも探せ!それなりに出来る奴だ!住民に紛れているかもしれん!私が此奴の相手をするから急げ!」

「「おう!」」

「お前達も従え!彼女は味方だ!オリハルコンゴーレムは彼女に任せ、住民の避難とゴーレムマスターの捜索に専念しろ!」

「「は、はっ!!」」

 何しろ待望のオリハルコンゴーレム。

 しかもかなりデカい。

 そう、デカいんだ。

「バラン!片付ける際に少々細工する!ゴーレムマスターを炙り出すからとにかく住民を集めて退避せよ!」

「承知!」

 動きはそこそこ。前のミスリルゴーレムよりは幾分かマシ。

 それでも本物には到底及ばないんでカモにしか見えません。後で絶対交渉する。

 最初はゴーレム向けに調整した威嚇魔法。

――ブゥンッ!

「どうしたデカブツ!私はこっちだ!」

 ボクだけを狙う様に仕向け、開けた所まで誘導していく。これ以上は破壊させない。

 これが効いたって事は耐魔性質を持たない、つまりエンチャント技術が無いって事なんでボクからすれば本当にカモ。これならゴーレムマスター用の細工も今の段階から出来る。

「"リフレクト・マナ"!」

 使ったのは魔力反射魔法をゴーレムマスター向けに調整した物で、思念で繋がっている者に衝撃を与える効果だ。

「アイラさん!今のが細工か!?」

「ああ!今倒れた奴がゴーレムマスターだ!」

「ありがたい!…うおおっ!?」

 あー、ゴーレムが停止せず暴走し始めた。

 往生際が悪いマスターなんかは自分が制御出来ない状況に陥った場合に大暴れさせる機能を仕込んだりするんだよね。

 姿を隠して遠くから操ってるっぽいし、頭が回るんだか陰険なんだか。

「アイラさん!確保!」

「よし!再確認!連続して魔法を掛ける!魔法の発動に反応する様なら確定だ!」

「承知!引っ張り出す!」

 まあ、この程度のオリハルコンゴーレムなら暴走しようが問題ない。

 本物のオリハルコンゴーレムに大暴れされたら魔族でも精鋭軍が必要だ。って言うかボクとかフィル、バルフルくらい引っ張り出さないと無理。

「やってくれ!」

「良し!"リフレクト・マナ"!」

 マスターを引っ張り出してくれたから魔法を三発。うめき声が三回聞こえたね。

 暴走したからと言って、死ななければ思念は繋がったままなんで。

「間違い無い!」

「なら停止させる!おおおおおっ!」

 よし、終わらせよう。

 兵士達にも見える動きで肉薄。コアの位置は魔力反射魔法を使った時に察知してる。

 その近くに手を当てて全力でエナジードレインを使ってコアを破壊!

――ズゥンッ!

「「わあああああああああああああっ!!」」 

「「うおおおおおおおおおおおおおっ!!」」

 はい、終了。触って吸うだけの簡単なお仕事。

「見事!本当に助かった!」

「良く持ちこたえてくれたよ。ショボい出来だけど硬いから大変だったろ」

「ああ。兵もかなりやられてしまってな。動きは確かに大した事が無かったが、幾ら攻撃しても傷一つつかん。解ってはいたが、軍は軍でも武装を整えた軍が前提条件だな」

 オリハルコン武器は前提条件だなー。

 出来がショボくても十分な脅威だし。

「連隊長殿!ご無事ですか!」

 おおお?

「だからそれは止めろと言ったろう」

「なんだ、連隊長だったんか。もう一歩で動きやすくなったろうに」

 連隊長でも十分な地位だし、その上の師団長ともなれば無能な上官に当たるなんてそうそう…。

「え。マジ?天辺が?」

「彼等の編成と武装を見れば解るだろう?」

 上層部が無能か…っ!どうしようも無え…っ!

「れんた…い、いえ、バラン殿。そちらは…」

「おお、すまんすまん。平和主義者のサキュバス、アイラさんだ。今住んでいる地方で随分と世話になっていてな。魔族とは思えん程の人格者だ。二国も跨いで救援に駆け付けてくれたと言う事実だけで十分だろう?」

「はっ!仰る通りであります!アイラ殿、我が国の窮地を救って頂き、感謝致します!」

「気にしないで。こっちこそバランには色々と助けて貰ったからね。オリハルコンゴーレムを見付けたらすぐ報せろと前から言ってあったし、お互い様だよ」

 で、バラン。

 ちゃんと依頼は請けてあるんだろうな?

 そうでないと丸損だぞ?

「アイラさん。コアを摘出出来るか?役員も証人になるが、証拠品は必要なんでな」

「流石。真っ二つで良けりゃ出してやるよ」

「「いやっほおおおおおうっ!!」」

 はい、ご馳走様ー。

 巨大なオリハルコン塊ゲットだぜー。

――バガンッ!

「「うおおおおおおおおおおおおおっ!!」」

「「うおおおおおおおおおおおおおっ!?」」

「「わあああああああああああああっ!!」」

 くぅー♪久し振りの大物だー♪

 この町の住人達からも喝采を貰えたし、良い仕事したよボクー♪


 コアをギルドに提出した事でオリハルコンゴーレムを倒したのはボク、正確に言えばバランのパーティって事になるんで大量のオリハルコン塊はバランを経由してボクの物になった。

 バランが依頼を請けていなかったら軍に没収されるとこだったよ。

 住人達からは感謝されまくり。

 兵達からは賞賛されまくり。

 ボク達としても獲物を譲ってくれて感謝感謝。

 でも、やっぱり終わりじゃない。

「あ-、そこの小隊長君」

「はっ!」

「悪いんだけどさ。ボクが持って来たお金を大至急この国のお金に両替してきてくんない?この町に寄付して復興に充てて貰う」

「本当でありますか!?」

「「うおおおおおおおおおおおおおっ!?」」

 一億マルを引き出してから来てる。貯金の殆どだけど気にならない。

 遠いから両替出来るか分からないけど、最悪ペガサスで飛んでも良いしね。

「アイラさん!良いのか!?」

「これ貰えるんだから問題ないって。一億でこれと名声なら安いもんだ」

「「一億!?」」

 マルだからここのお金でどう変わるかは知らない。まあ、八千万くらいにはなるだろ。

 ほんとオリハルコンゴーレムは美味い。

「全く、本当に頭が上がらんよ。早馬を出してでも両替を急げ」

「いや、ペガサス出しちゃおう。アルトリアー。悪いけど何頭か連れて彼の小隊乗せてー。国境付近の町を両替出来るまで梯子してよー」

【お任せあれ。ささ、お乗り下さい】

「う、うあ!はい!失礼します!」

 早く復興支援金を用意したいからペガサス出しちゃおう。気合いで乗り熟すんだ。頑張れ。

 普通に馬に乗るのと同じだし、アルトリア達も補佐してくれるだろ。

「さて。バラン、マスターと一番信頼出来る最上位の隊長格を連れて来てくれ。工房叩く」

「解った!」

 いやー、ここのヒト達には悪いけどご馳走様だわー。オリハルコンゴーレムはマスターも美味いからねー。

 まあ、見た感じオリハルコンは全部使ってるんだろうけど、他の素材とか資金なんかは残ってるかも知れない。

「お待たせ致しました!当連隊を指揮しております、マーク連隊長であります!此度の救援、並びにオリハルコンゴーレムの討伐、多大なるご寄付に我が国を代表して御礼申し上げます!」

「私の副官だった男だ」

「成る程ね。宜しくマーク。どっちかって言うと友人の救援と稼ぎの為に来たって感じだけど、大勢を助けられて良かったよ」

 元副官なら信用出来るね。

 彼が連隊長なら、さっきバランが連隊長と呼ぶなと言ったのも色々と納得。

 除隊した相手でも敬意を表するって習わしを止めさせるってだけじゃなく、紛らわしくなるから止めろってのも有った訳だ。

「バラン。イキシアの皆と一緒に連隊の半分を復興に充てて指揮をとってくれ。マークは悪いけど連隊の半分を連れてボクに着いてきて。ゴーレムマスターの工房を叩くから。人選は適当で良いよ。指揮官さえボクを信用してくれれば問題ないんで」

「マーク、急げ。アイラさんは自分からお前達に監視させつつ工房を叩いてくれるつもりだ。アイラさんの厚意を無駄にするな。部隊編成はアイラさんに怯えていない者で編成しろ。例えそれがアイラさんを信用していない相手でもだ」

「…はっ!急ぎ編成致します!」

 バラン、解ってるね。

 どうせ襲われても返り討ちだし、それなら信用させる為に怯えていない奴なら誰でもと選ばせるべき。後はボク次第。

「本当にすまない」

「気にするな。それより急いで救助活動。任せきっても大丈夫だよね?」

「勿論だ。あ、水筒は使っても良いか?」

「使える物は何でも使おう。人命が懸かってる」

「すまない!」

 ほら、急げ急げ。

 イキシアの皆の指揮もバランならやってくれるだろ。

 マークが戻って来る前にマスターの脳みそをこねこねしとくか。

「あ、アイラ殿。何をなさっておられるのですか…?」

「魔族らしい手順省略。この馬鹿の脳みそから直接工房の場所を読み取ってる」

「んんんーっ!?」

「なんと…っ!」

 猿ぐつわ噛まされてぐるぐる巻きにふん縛られてるけど、これこのまま転がしてて良いんで。

 いや、一応連れて行くか。

「お待たせ致しました!編成終了であります!」

「ご苦労様。今こいつの脳みそから工房の場所を吸い上げた。案内するから一応こいつも引き摺っていってくれる?」

「はいっ!?は、はっ!了解しました!」

 それじゃ案内しよう。

 ここからは稼ぎ抜き。でも名声を稼ぐ。


 上官が無能なのも伊達じゃない。

 部隊編成を確かめただけで解る。

「普通、重装兵抜きでオリハルコンゴーレム討伐をやらせるかよ。マークも大変だねえ」

「は、ははは…。更に自軍の恥を晒しますと、神官兵も一個大隊のみでして」

「その師団長馬鹿じゃね?」

「「ははは…」」

 それについて話してたらいつの間にか皆と仲良くなれた。無能はこう言う時に役立つ。ちっとも嬉しくないけど。

 マークの連隊は歩兵が殆どで、騎兵と魔法兵が二個大隊ずつ、神官兵が一個大隊とか言う酷い編成だった。

 重装備に身を固めて盾も持つ重装兵こそ必要な状況だってのに、ほんと無能だよね。

 師団長から上は全員無能らしい。

「誰か死んだ?歩兵でオリハルコンゴーレムの足止めとか死人出たんじゃない?」

「いえ。バラン殿と合流したのが先だった為、重傷者こそ出ましたが死者は出ておりません。民衆から犠牲者を出してしまっておきながらとは思うのですが…」

「馬鹿言うな。そりゃ犠牲者が出たのは残念な事だけど、それは軍の責任じゃない。そこの馬鹿のせいだ。バランもマーク達も良くやった。出来損ないでもオリハルコンゴーレムを相手によく踏み止まった。十分過ぎる」

 そんなショボい編成でもマーク達は頑張った。

 バランも良く耐えた。ボクを信じて頑張ってくれた。

「全く。兵を何だと思ってやがる。兵だってヒトだ。民草の前に立たなきゃいけなくてもヒトなんだ。ボクは無能な上官が大嫌いでね。特に部下を死なせに向かわせる様な奴には反吐が出る」

「…失礼ながら、貴女は魔王軍に?」

「ううん。でもヒトからすれば似た様なもんさ。あのアルゴニアのクソも大嫌い。こいつみたいに自分で戦わない奴も大嫌い。まあ、アルゴニアと違ってこいつ等は殺せば良い金になるから、稼ぎ次第では気が晴れるんだけど」

 前のミスリルゴーレムのマスターよりずる賢いのも気に入らないな。

 ここでもう少し信頼を得ておこう。

「ここ突っ切る」

「「うおっ!?」」

「道らしい道は有りませんが…」

「こいつの悪知恵さ。馬鹿正直にここをゴーレムに歩かせたら工房の場所が割れると解ってる。だから迂回してあの町に来た。ここ突っ切れば最短距離で行ける」

「「おおおおおっ!!」」

 あのヘボよりはマシ。全く嬉しくないけど。

 草むらをかき分ける様に雑木林へと入り、足元に気を付けながら奥へ進んでいく。

「あ、一応警戒はして。ロックゴーレムが門番やってる可能性も有るから」

「「うおっ!?」」

「ロックゴーレムもですか!?」

「いや、基本的にゴーレムマスターって洞窟を掘って工房を作るんだよ。だから掘った廃材でロックゴーレムを作って、掘るのを任せたり門番やらせたり工房の扉代わりに蹲らせるとかするわけ」

「「おおおおおっ!!」」

 そう言うとこも解ってるクチみたいだから、一応注意をしておく。と言うか居るの解ってる。ボクがさくっと壊すつもり。

 ほーら、見えてきた。

「本当だ…」

「連隊長!動き出しました!」

「総員、迂回して足場を確保!戦闘態せ…」

「ボクがやるよ。"ウインドカッター"」

――バガンッ!バガンッ!

「「うおおおおおおおおっ!」」

 扉代わりに二体居た。真空波で真っ二つ。

「マスターがここにいる以上、ゴーレムは動く。ゴーレムは命令して動くんじゃない。思念を送って動くんだ。扉代わりにしてるの脳みそから吸い取ってるんで、どかす為に連れて来たわけよ」

「「おおおおおっ!!」」

「んん…っ!」

 ほーれ、悔しいだろー。

 三流マスターなら嫌って程殺したさー。

「ボクからすりゃゴーレムマスターって大嫌いだけど良い金づるなんだ。だから大勢狩ってきた。手の内なんか全部読める」

「なんと頼もしい…」

「今後の為に手口を覚えておくと良いよ。ミスリルだのオリハルコンだのでデカブツをこさえるマスターは絶対にヘボ。あのオリハルコンゴーレムは硬いだけの木偶の坊。硬すぎるしデカいから脅威ではあるけど、大抵手口がこの程度」

 工房に入り、ロックゴーレムを寸断しながらゴーレム講義。デカブツが必要なのは洞窟を掘る時だけ。本物はヒトサイズでもっと俊敏。暴走機能だって実は下策。

「何かの弾みで気絶しても暴走だ。暴走した自分の作品に踏み潰されて死ぬとか笑い話だって。本物のマスターならそんなアホな機能付けないよ」

「成る程、確かに」

「んん…っ!」

 さて、工房の奥に到着。

 倉庫の中は開けてのお楽しみって事で見ないのがボクの主義。兵を下げて開けてみよう。

――ブオンッ!

「アイラ殿!」

 お、アイアンゴーレムが居た。

 気にせず肉薄してエナジードレイン。

――ズゥゥンッ!

「「おおおおおっ!!」」

 鉄かー。まあ番人としては良い方かな。

 でも普通は最低でも鋼で用意するよなー。

 冒険者の殆どが鋼止まりだしー。

「せめてスティールゴーレムにしろよー。ほんとショボいなこいつ。あー、くそ。悪い、もっと引っ張り出すべきだった。細切れにするから外に出してくれる?」

「「はっ!」」

 いや、皆からちゃんと信頼して貰えたっぽいから良しとしよう。細切れ細切れ。

 門番に鉄だと倉庫の中は…。

「おおおっ!?」

「どうしました!?」

「やったよ皆!ミスリルだミスリル!復興資金に出来る!」

「「うおおおおおおおおっ!!」」


 意外に貯め込んでた。

 ずる賢さが功を成したんだろう。

 ミスリルどころか数億の金まで有った。成金ゴーレムマスターうまうま。

「オリハルコンゴーレムを見せて出資に値すると見せたんだろうね。これでマーク達も面目が立つだろ」

「え。頂いてしまって宜しいのですか?」

「お金もミスリルも、この半個連隊が見つけたんだ。オリハルコンは討伐した冒険者が持ち去りましたが工房からミスリルが見つかりました、と報告すりゃ大丈夫だろ。お金は町にくれてやりな」

「申し訳ありません。ここまでして頂いたのに」

 良いの良いの。

 ちょっと欲しかった物も有るしね。

「実はメイドのゴーレムを作る予定が有ってさ」

「「は?」」

「メイドの、ゴーレム?えと…?」

 まだ子爵の家が出来てないんで、セルケナスゴーレムを作ってない。

 そのコアの材料をどう集めるかなーと。

 下手に集めると怪しまれたり警戒される物が結構有るんで、そう言う意味でも今回は美味しい話だったんだ。

「ボクもゴーレムを作れるんだ。そんでメイドさんのゴーレムを作りたくてね。コアの材料をどう集めようか考えたとこだった。見てみる?」

「見せて頂けるのですか!?」

 結構な量だし、小さいコアで作ってみるか。

 材料は砂で良いな。サンドゴーレム。

「これが本物のゴーレムマスターが作るコア。全然違うでしょ」

「「おおおおおっ!!」」

「はい!透き通っていますね!」

 これなら子供サイズかな。女の子作ろう。改良前のエメラルド、一体目のミスリルゴーレムみたいな外見で踊るだけの奴。

――シュゥゥゥッ。

「「うおおおおおおおおっ!!」」

「姿も違う!うわ、踊り出した!」

「んんんんーっ!?」

 これが本物のゴーレムだ。

 サンドゴーレムでも十分良いのを作れる。

「ね?こいつショボいでしょ?」

「「うんうんうんっ」」

 コアが大事って解ってないよねー。

「夢を見ているかの様です。軽やかに踊るゴーレムとは…」

「これでメイドゴーレム作るんだよ。給料要らずだし生活楽になるし。ボクみたいに訳ありでひっそり暮らす様な奴にはもってこい」

 勿体ないけどこの子は停止。コアも砕いて証拠隠滅。

「コアの材料貰って良いよね?」

「勿論です。我々が回収しても使い道がありませんし、どうせ焼却処分になるでしょう。用途を聞けば尚更です」

「悪いね」

 結構有るなー。二体余裕だわー。

 チェス作るので減ってたから心許なかったんだよー。これで安心。

「本物のミスリルゴーレムやオリハルコンゴーレムってあんな感じのまともな外見なんだ。英雄レベルの動きをするミスリルやらオリハルコンやらの塊とか笑えないでしょ?」

「全く笑えませんね」

「「うんうんうんっ」」

 ショボいマスターで色々と良かった。

 被害少ないし大漁だし。

 名声も大きく稼げるしで、やっぱカモ。

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