第11話
ぼちぼち更新です。
小物の役人の弟を使い侯爵家へと乗り込んだら、顔を青くしたままの男は必死に兄に謝っていた。自分の悪い事のツケが、兄に迄及んだのだからしかたないのかも知れないわね。
「兄さん!済まない」
項垂れて事情を説明する弟、怒る兄ってところかしら?
「何て事してくれたんだ!処刑されたいのか!」
お怒りのお兄さん、それ位にして私の話を聞いて貰わないと前に進まないわ。
「兄弟喧嘩は後にしてもらえるかしら?先程も弟さんが言ったと思うけれど、侯爵に会いたいの。時間を作ってもらって欲しいのよ」
黙って、言う通りにしてくれれば悪いようにはしないわ。私は悪人では無いですので心配などする必要はないわ。
「迷惑はかけないから心配など無用よ。侯爵には、リズリーの事を知ってるから会いたいと言う者が来た、とだけ言えばいいわ」
「本当にそれだけでいいのか?」
「ええ、それで会ってくれるはずだから。忘れていれば侯爵が恥をかくだけよ」
羞恥で逃げたくなるよりは、私にあった方が幸せになれるわ。
「分かった。待っていろ、今取り次いでみる。成功しなくても弟の事は黙っててくれるのか?」
なんだかんだ言っても兄弟ね。バカな弟を心配しているわ。
「大丈夫よ、成功する筈ですもの。早く取り次いで頂戴」
兄の方がさっさと行って仕事が早そうだから心配は要らないわね。
しばらくすると、私達の前に侯爵本人が現れた。私を見て驚いているわ。そうよね、死んだとされる人間が目の前に現れたんですもの。
「お久しぶりですわ、侯爵様。私、頼みごとがあって来ましたの」
「し、し、死んだはずでは!幽霊なのか!お前が生きているはずない!」
にっこり笑って話かけた。偽物の死体で死んだ事になってはずだから、驚くのも無理ないですわ。
「ふふふ、世間的には死んでますわね、私。あなたも私を殺そうとしてらしたもの。巫女の力を甘く見ないで欲しいですわ」
あの、腐れ巫女より力はあります。表立って使っていませんが。これから侯爵には、彼ら2人のために働いてもらいましょう。私を一度殺そうとした事を簡単には許してあげないわ。精々役に立ってくださいね。
王女を、幸せにする為に死ぬほど動いてもらいます。
「ひっ!な、なんでもします!許してください!」
頭を、床に付けて謝る侯爵にお願いしました。王女の後ろ盾となり、この騎士を養子にして王女との結婚をさせる事。陛下には、言う事を聞かないと引き出しの奥の封筒の中身を暴露すると言えばいいと伝えた。転がる様に出て行った侯爵を見て王女達が驚いてる。
「本当に凄い人だったのね。私達、逆らわない様にしましょう」
王女と騎士の2人が碌でもない事を言っていた。恩人対して言う事ではないですわ。私に害をなしたら許しませんよ。駄犬並みのお仕置きしますから。睨んだら大人しくなりました。




