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虚無の地平線  作者: 白雪銀髪
一章-地平線の彼方から-力皇編
13/16

8 路地裏での出会いは、いつもテンプレ

-あらすじ-

人生初のヒロインに初っぱな嫌われた俺は、お使いをすることにした

ちょうど1人で町を見て歩きたいと思ってた所だし

完全アウェーの状態から逃げるための口実だけどね

「はぁ...あんな空気の中居られませんね...」


気分は最悪だった


異世界で初めてのヒロイン登場だと思ったのに、初っぱなから嫌われてしまった...

可愛いって言っただけだぞ!?

何処が悪いんだよ!

いや待て...そうだ、俺はこの世界に関して分からない事だらけだ

今まで読んだラノベのどれとも違う世界観だ

もしかしたら女性に対しての礼儀とかがあるんだろうな

でも初対面の女性に可愛いって言ってはダメって習ってない...

うーん


「坊主、考え事かい?」


買い物籠を手に歩きながら悩んでいる俺に話しかけてきたのは

RPGとかで良く見かける髭が生えたオジサンだ

それも果物屋のオジサンらしい


ちょうどいいから相談役になってもらおう


「はい...初対面の女の子に可愛いって言ったことを怒られてしまったんですが...どうしてなんですか?」


俺は困ったような顔をして上目遣いで聞く


「ハッハ!そりゃお前さんが悪い!初対面の女に誉め言葉は厳禁だ、お母さんやお父さんに言われなかったのか?」


オジサンは高笑いを交えて答えてくれた


「...何も言われてません」


「白状な親もいたもんだなぁ、じゃオジサンが教えてやろう、初対面の女に誉め言葉を使うと外見しか見ない、体目当ての無礼な男だと思われるからだ、子供だからって女共は容赦しないぜ、気をつけな」


そう言われると、確かに無礼かもしれない


「一度嫌われたらヘンタイやらスケベ野郎の暴言じゃ済まないぜ、女同士の関係は以外と広い」


ヘンタイ呼ばわりはまだいいほうってことか


「お前さんらはまだ子供だろう?まだ挽回の余地は残ってる、精々ご機嫌とりでも頑張るこったな」


「そうします...ていうかオジサンよく分かっているようですが...」


「...言うな、俺にはまだ嫁さんがいるが、他の先走りした野郎共は悲惨だ、中には顔面が変形するまで暴力の限りを尽くされたやつがいる」


この世界の女怖すぎじゃないか!?


「ま、身近の女は大切にしろよ、ほら」


オジサンが何か投げてきた


「わっ...と」


それを俺は危なげなくキャッチする


「これは...?」


「アープルだ、俺からの餞別だ、子供にして女の恐怖を知ったお前さんへのな」


まるっきりリンゴじゃねぇか...

この世界には元の世界と似たような物が結構あるのは知ってるけど

それにしても、このオジサン凄く優しい...

こんな他人から優しくされたこと無かったからなぁ


「一個20ユグドラの所を15ユグドラに負けてやろう、どうだ?」


前言撤回、やっぱ優しくない

そういえば...


「僕、お金の数え方分からないんですけど...」


この世界の金銭の感覚が分からなかったのだ


「お前さん...まさか地平線から来たやつか?いや、雰囲気的に王都生まれだろう...お前さんの親は何してるんだ...?」


貴族やってます

何て言っちゃうのはトラブルの原因トップ10に入る選択肢だ

ここは適当に誤魔化そう


「えーっと、普通の親ですよ、一般の、アハハハ」


「自分の親の事普通の親って言うか...」


「今日がはじめてのおつかいなので、お金に触るのもこれが初めてなんですよ」


やっぱ都合の悪い質問は無視で行こう


「しょーがねーな...オジサンがまたまた教えてやろう、その代わりこのアープル、買ってけよ?」


このオジサン抜け目のないやつだ

尊敬はしない


「まずこの国じゃユグドラ硬貨が主流だ。ユグドラ鉄貨、銅貨、銀貨、金貨、白貨の5種類がある。このアープルは20ユグドラだが、これは鉄貨20枚か銅貨2枚って具合だ、銀貨は銅貨10枚、金貨は銀貨10枚、白貨は金貨100枚だ」


そう言うとオジサンは後ろの棚に置いてある箱から4枚の硬貨を取り出す


「この錆びたような色は鉄貨、銅色は銅貨、銀色は銀貨、金色は金貨って具合だ、白貨は持ち合わせてねぇんだ、すまんな、白色の貨幣って覚えときゃいい」


そう言ってオジサンは硬貨を箱に戻す


このアープルとやらは20ユグドラらしいが

日本だったらリンゴ1個で200円くらいか?

と言うことは10円=1ユグドラって事かな

厳密にはもうちょい違うだろうが、大体あってるだろ

つまりは


ユグドラ鉄貨=10円

ユグドラ銅貨=100円

ユグドラ銀貨=1000円

ユグドラ金貨=1万円

ユグドラ白貨=100万円


って感じかな


「どうだ?分かったか?」


「はい、分かりやすい説明ありがとうございます」


「んじゃ、お礼代わりにアープル買ってってくれよな、20ユグドラだ」


オジサンはニヤニヤしながら手を差し出してくる


「15ユグドラですね、買いますよ」


俺は腰に下げた袋から銀貨1枚と銅貨5枚を手渡す


「チッ、中々抜け目のねぇガキだな、だが嫌いじゃないぜ、これからも贔屓してくれや」


それはお互い様だぜ、オジサン


俺は買い物籠にアープルを入れ、ペコリと礼をして踵を返し、目的地へ向かう事にした


...目的地ってどこだっけ?


数歩歩いたとこで少し立ち止まって思い出してみる


俺は肝心なとこで大切なことを忘れてしまう性格だからな

引っ掛かる事はちゃんと思い出しておかないと


だが、その思考は1人の女性が俺の目の前を横切った事で中断を余儀なくされた

俺は目の前を横切ったその【グラマラスな爆乳のお姉さん】に視線を奪われてしまい

自然と体がそのお姉さんを追って動く


お姉さんは建物と建物の間の細い路地へと入っていく

こんなとこに何があるんだろう...

お姉さんは曲がりくねった路地裏の道をどんどん進んでいく

どんどんその速さも上がってるような気もする

俺が走らないと追い付けなくなったとこでそのお姉さんは道を右に曲がる

俺も走って右に曲がる


だが、お姉さんは居なかった


見失った...?


だが唐突に後ろから声がする


「おい、ちょっと待ちな」


まさか、バレてた?


咄嗟に後ろを振り向くと後ろ姿のお姉さんがいた

そしてお姉さんの目の前には三人の男がいた

ひょろくて長身のヘビみたいなやつと、でっかい体をした2mくらいある男と、ゲームでよくみるゴブリンみたいにチビの男


あれだ、異世界でのテンプレ、三人のゴロツキとのエンカウントだ


エンカウントしたのが俺じゃないと分かった所で

俺は一目散に目の前の樽の影に隠れた


本当ならここで俺が助けに出て助ける場面だが

これは現実だ、テンプレがどこまで通用するか分からない

それにお姉さんの知り合いかもしれない

まずは動きを見てからだ


ゴブリン野郎「へっへ、ねーちゃんいい体してんねぇ!」


セリフまでテンプレとは恐れいった


ヘビ野郎「俺達と一緒に遊んでいかなーい?」


何、ナンパをするときのセリフ決まってんの?

もうそれ世界共通言語だよ


ゴブリン野郎「悪いようにはしないぜ?ほら、こっちきなよ」


大男がお姉さんの右肩に右手をかける


「...離して」


ヘビ野郎「聞こえねーな?なんだって?」


大男がお姉さんを引きずり込もうと手に力を入れる


まずいな、そろそろ助けに...


だが、お姉さんは動かなかった


「...離せって言ってるだろデカブツがぁ」


そう言ってお姉さんは肩に掛かってるデカブツの右腕を右手で掴み


大男「...ぬ?」


そのまま自分の体を右に回転させ後方にぶん投げた


大男が俺の目の前をバウンドして飛んでいく

...軽く100mは飛んだぞ

今の姿勢からどう投げれば片手で2mはあるデカブツを投げ飛ばせるのか


ヘビ&ゴブリン「...」


二人は口を開けてデカブツの飛んでった方向を見つめる


「お前ら、一度空を飛んでみるか...?」


ヘビ&ゴブリン「す、すいませんでしたぁぁぁぁぁぁ!」


二人はお姉さんの脇を走り抜け、デカブツの飛んでった方向へ泣きながら逃げていく


俺は目の前を走ってった二人を目で追いかけた

二人がデカブツを引きずって道を曲がって見えなくなったとこで


「そこいるのは分かってるよ、出てきたらどうだい?」


お姉さんに声を掛けられた

【冒険者】

この世界の冒険者は所謂、何でも屋

迷子の子猫探しから採取、ダンジョンにだって潜る

果てはモンスター討伐だ


冒険者になるには、冒険者登録が必要だ

なぜそんな事をするかと言うと、表向きには勝手に冒険者になって死に急ぐやつらがでないようにするためらしい

国が支配することによって、適切なランク付けを行い、適切なクエストを配布出来るのだ


ちなみにクエストを受ける際には金が必要らしいが

安全に管理してやってるから金払え、としか見てとれないのは俺だけだろうか

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