幕間
ライアン王国、王族が持つ別離にて王国の王子と彼の剣の師は、前国王たちと机を運んでお茶会をしていた。前国王たちは進んで紅茶を飲んでいるが王子たちは最初の一口以外に全然飲まず、二人の紅茶が冷えてしまった。そこで侍女として新しい紅茶を入れ替えるのが務めなのだが、若い侍女も話を聞いて動けずにいた。そして、心の整理が終わったかのように王子が口を重く開いた。
「三人の剣士...その正体は人斬り、世間騒がせの道化師、そして国の裏切り者の子...」
「ほぼ全員が咎人かその身内...そりゃ公にはできないか...」
「ロシェーンお祖母さま...苦労しておりましたね...」
王子と師は国が隠した事実に驚き、若い侍女は自分の祖母が経験した苦労話に聞いて憂鬱になっていた。無理もなかった。伝説の英雄の話を聞くつもりが、蓋を開けたらほとんどが国にとっての罪人。国家として警戒し場合によって排除すべき存在だった。そして、その人達がまさかの身内の親しい人たちだった。それでも前国王たちは平然としていた。
「若さの至りといやつですよ。ここまで歳をとったら実らない初恋なんてただの笑い話のネタよ。だからそんな顔なさんな」
「まあ、これも経験じゃ。彼らとの出会いがあるからこそ今のワシらがいるということじゃ」
「だけどこれだけは覚えていなさい。国の法は所詮人が作ったもの。必ずしも正しいじゃない。国家として彼らが尋ね者だったとしても、我々は確かにあの三人に救われたのだ」
救われた。その単語に王子たちは次があると気づいた。前国王は彼らの反応を見てにやりと笑い、そして言った。
「では、今度はお待ちかねの“三人の剣士“の英雄譚を話しましょうか」




