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第8話 ときめきが一切ないクリーンな環境
そんなわけで、お荷物騎士達を、お掃除完了。
私が十七歳になって浄化の旅に出る頃は、パーティーメンバー内に、攻略対象が一人もいないクリーンな環境になった。
ときめき?
ないけどそれがどうした。
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そんなの要らないでしょ。
攻略対象を排除したがる変人だって?
そんな評価どうだって良い。
世界の命運と、一人の幸福なんて比べるべくもないのだから。
そして私は、悪役令嬢になるはずだった友人カチュアと切磋琢磨しながら修行を終え、旅に出かけたのであった。
私の力は施設で修行していた者達の仲でも、トップクラスだ。
浄化のスピードは誰よりも早い。
平和な旅になりそうで、とても気楽だった。
一年の浄化の旅を終える頃には、かなり人間の住みやすい世界になっているだろう。