休日
今日はお休みなんだけど、町外れに住むおばあちゃんの家にいる。近くの森に魔物が増えて危ないから、父さんと母さんが一緒に暮らそうって誘っているんだけど、おばあちゃんはなかなか首を縦に振らない。だから、今日は私がおばあちゃんを説得することにしたのだ。
「勇者様が魔物を退治する間だけだから、すぐに戻れるわよ。その間だけ一緒に暮らしましょうよ」
「ロゼッタ、ありがとう。でもね、私はこの場所が気に入っているからね。薬草もいいのが採れるし。心配ないよ。20年程前に勇者様が来た時も、この場所で暮らしてたし、今回もなんともないよ」
おばあちゃんは笑いながら言うけど、正直あの勇者がちゃんと魔物退治できるのかわからないし、立ち入り禁止区域も段々と広がってきている。
「なら、私もここで暮らそうかしら?心配ないんでしょ?」
「ロゼッタ、おばあちゃんを困らせないでおくれ。それに職場まで距離があるだろう?」
「もう!皆おばあちゃんを心配してるのよ!」
「気持ちは嬉しいんだけど、もういいんだよ。立ち入り禁止区域になるまではいさせておくれ。ロゼッタも暗くなる前には帰るんだよ」
そう言っておばあちゃんは、裏の畑の世話に行ってしまった。
私は窓から森の方を見る。時折聞こえる大きな音。勇者様達が魔物を退治している音だろう。ふと反対の方向を見ると白い影が見える。一瞬だったので良くわからなったが馬?私はドアを開けて外に出た。
そこには一頭の白い馬がいた。いや、馬かと思ったが頭に長い角が生えている。
「綺麗…」
そう、その動物はとてもキラキラした雰囲気を身に纏い、何とも言えない美しさがあった。白い動物が私の方へ近寄ってくる。そして、私の体に顔をすり寄せてきた。私もその動物の体をそっと撫でる。可愛い。人馴れしてるのかしら?
「あなた、どこから来たの?何ていう動物?とても綺麗ね」
私は話かけながら撫で続けた。すると突然、私の股の間に入り込み、私を背中に乗せるような姿勢になる。
「きゃあ」
私は思わず角を掴む。そして、その動物は私を背中に乗せて走り出したのだった。




