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抱き合う
目をつむった瞬間、勇者が覆い被さってきた。
が、そのまま動かない。
そうっと目を空けると、覆い被さった勇者の肩越しに、聖騎士と僧侶がいるのが見えた。
「やれやれ、毎回こうだな。やっぱり俺たちと相部屋にするべきか?」
そう言いながら聖騎士が勇者の体を私から引き離して、そのまま勇者をベッドにひっくり返す。
「嫌ですよ、こんな男と。夜くらいゆっくり寝たいですし。あっ、お嬢さん、大丈夫ですか?この男なら僕が唱法をかけて眠らせました。ただ、この男はかかりにくいから、すぐに目覚めるでしょう。早くこの部屋から立ち去って」
僧侶が手を差し伸べて私を起こしてくれた。僧侶の手は思っていたよりは大きく、少しひんやりしていた。起き上がった勢いで、僧侶の胸に飛び込む形になる。僧侶が反対の手で背中を支えてくれた。
顔を上げると、まだ少年と呼べるようなあどけない顔が近づく。
「歩けます?」
「あっ…はい…」
そう言ったものの、ベッドから立ち上がろうとするとふらついてしまい、僧侶と抱き合う形になる。
「腰が抜けたのかもな。俺に任せるんだ」
そう言いながら、聖騎士が私を横抱きにする。驚いて、思わず聖騎士の首に手を回し、しがみついてしまった。僧侶とは違い厚みのある体。私は何だか恥ずかしくなり、聖騎士の胸に顔をうずめてしまった。




