勇者様ご一行
ついに勇者様ご一行が宿に到着された。役場長をはじめ、町の有力者達も宿の前に出迎えている。見れば、ロゼッタが通っていた小学校の校長も並んでいる。とりあえず町の長っぽい人達を集めて並ばせた感じだ。子ども達も小さな旗を持たされて振っていた。
そして、恭しく勇者一行が歩いて入って来る。真ん中にいるのが勇者だろうか、男前だが目がギョロりとしていた印象だ。その横の黒髪をおかっぱに切り揃えているのが聖女だろう、動きやすそうな冒険者服を来ている。勇者よりも背が高くスレンダーな美人だ。そして後ろを歩くのが聖騎士か。男らしい顔立ちに、がっちりした体格をして、騎士服を着ている。その横に小柄な14、5歳に見える少年がいる。確か、僧侶だったはず。
名前を呼ぶのは失礼になるからと勇者様、聖女様、騎士様、僧侶様と言うように旦那様から言われている。
宿の門が閉まり、ご一行をそれぞれの部屋にご案内する。私は年配の女性と2人で聖女様を部屋へご案内した。
部屋の格を下げてもいいので、勇者様達とフロアを別にするようにという国の命令があるため、聖女様だけ別フロアだ。女性だから色々気を遣うのかななんて考えつつ、従業員フロアに戻ろうとしていると
「きゃー!」
どこかで女性の叫び声が聞こえた。上の階からだ。私ともう一人の従業員は急いで階段を上がり、上のフロアへ行く。
「おやめ下さい勇者様」
勇者様と従業員2人が揉みあっている。見るとケイティさんが、勇者様に腕を捕まれていて、もう一人の従業員が2人を引き離そうしている。
「俺は勇者なの!勇者様の熱を静めるのが国民の役割だろ。すぐ終わるんだから体くらい貸せよ!」
「おやめ下さい!女性が必要なら、娼婦を呼びますので」
「じゃあ、早く呼べよ!前の町は、言われなくても女くらい用意してたぜ!」
…え?これが勇者?思っているのと違わない?
「おっ?可愛いのがいるじゃん、何だちゃんと用意してくれてんじゃん」
こちらに気づいた勇者様は、ケイティさんの腕を離して、私の方に向かって来る。そして
「きゃあ!!」
ヒョイっと荷物を担ぐように、私を肩に担ぐ。私は驚き過ぎて、それ以上の声が出せなかった。
「おやめ下さい!その者も従業員です」
ケイティさんが勇者に向かって叫ぶ。
「だからあ、そんなの俺にはどうでもいいの。そもそも俺に抱かれるなんて名誉だろ?」
勇者様はケイティさんや他の従業員を片手で突飛ばし、私を抱えたまま部屋へ入ると鍵を閉めた。そして、私をベッドの上にへ寝かすと、私の上に股がり、自分のズボンのベルトに手を掛けだす。
怖くなった私は、ギュッと目をつむってしまう。




