森の中へ
着替えを済ませると、勇者一行にくっついて森の中へ入る。
「ロゼッタ、こっちよ」
聖女が私の手を引いて歩いてくれる。
バサバサッ!
物音と共に、黒い大きな鳥が私の頭の上スレスレを飛ぶ。私は怖くなり、聖女に体をくっつける。
聖女の手から光の様なものが現れ、さっきの黒い鳥にぶつけられたかと思うと、鳥は木にぶつかり落ちていく。
「おい聖女、何だ?そのショボい攻撃は!その女の手なんか繋いでるから力出せねえんだろ」
勇者が聖女に向かって叫ぶ。
「じゃあ、この子を連れて来なきゃいいでしょ!」
「まあ、それもそうか…」
そう言うと、勇者がこちらに向かってやって来て、私の手を取るとこう言った。
「おい女、俺の背中に乗れ。おぶってやる」
「嫌です」
私は即答した。
「お前に拒否権はないんだよ。魔物にやられたいのか?」
「…」
私はうつむく。こんな男の背中におぶさるなんて嫌だ。でも魔物も怖い。でも、この男は嫌だ。でも、生きて帰りたい。
「それなら俺が彼女を背中に乗せよう。俺が一番体も大きいし」
聖騎士が見かねて助け船を出してくれる。
「はあ?体の大きさなんて関係ねえの。俺がこんなかで一番強いだろ?俺が守ったほうが効率いいんだよ。ほら行くぞ」
それ以上の有無を言う事もできず、私は仕方なく勇者の背中に飛び乗る。胸が勇者の背中に密着するし、お尻に手も当たっているし最悪だ。何も考えたくない。私は勇者の背中に顔をうずめて、目を閉じた。




