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塞ぐ
ベッドに座り、天井を見上げる。
ふと視線を感じ、目線を下げる。鏡に映る自分と目が合った。
この館はどこにでも鏡がある。完全な一人の空間を作らせないようにしているのか。
「それにしても」
なんてひどい顔だろう。
アリスさんの死に顔に勝るとも劣らない、生気の抜けた表情。
もしかしたら俺もすでに死んでいるんじゃないか。そんな馬鹿なことを考える。でも確かめる方法も気力もなかったため、諦めてベッドに横になった。
脳裏を埋め尽くすのはアリスさんとイリスさんの姿。生きている姿と、死んでいる姿が交互に現れては俺の心を苛める。
だけど、その隙間を縫うようにして佐久間さんの言葉が脳を震わす。
あの人の言葉を聞いていると、まだこんな自分にも価値があるんじゃないか、今からでもできることがあるんじゃないかと思わされる。
だけど今は、そんな風に彼に甘えそうになる自分の醜さが不快でたまらなくて、必死に耳を塞いでいた。




