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ヘルバウンド

 斥候の報告を受けて俺達は最も安全な道から巣の最深部を目指していった。


「だけどメイル、まだ誰も最深部まではたどり着いていないはずなのに、その途中で俺達の道を決めていいのか?」

「確かにこの道が行き止まりの可能性はありますが、それでもまずは安全が確保されている事が優先です」

「あそこにとどまるっていう手もあったと思うんだけどな」

「あそこに多くの兵を置いたままにすると身動きがとりづらくなります、少しでも早く移動したほうが兵も我らも身を守る行動をとりやすくなります」


 なるほどな、少しでも進んで、とりあえず戦局を変えるという事か。


「それに、もし行き止まりの箇所があれば、部隊が反転しているはずです、それはなかったという事は……」

「3つの道はどれも最深部に繋がっていると?」

「その可能性は高いかと、それなら全軍で一気に魔物を叩いたほうが良いかと」


 そうか、もし途中が行き止まりなら部隊が別の道を選びなおしする為にまた道を逆戻りするもんな、それに罠がない事は斥候の報告で明らかになっている。だから結果的ではあるが一番安全な道で最深部を目指すのがいいんだな。


「ジュン様、どうやら私の予想通りのようです、兵がすでに魔物と戦っています」

「抜けたんだな、巣の長は?」

「それらしき魔物は見当たりませんが、もう最深部に到着しているはずです」


 確かにもう最深部に到着していてもおかしくないし、これだけの魔物がいるんなら、どれかが巣の長のはずだ、ん?あれは?


「メイル、あそこに穴のようなものが見えるが、もしかして巣の長はあの中に?」

「そうか、自分用の小部屋を作っていたんですね!あそこに突入しましょう、ですが多くの兵では無理なので」

「ああ、俺とメイル、それから少数の護衛で突入だな」

「はい!参りましょう」


 俺とメイル、そして少数の護衛の兵で俺達はいざ長の小部屋と思われる穴に突入した。


「団長、ジュン様、こいつらは俺達に任せて、巣の長を頼みます!」


 ダンテが俺達に魔物を引き受ける呼びかけをして、俺達はうなづいて突入した。


「ここか、あれはヘルハウンドか!」

「地獄の妖犬と呼ばれている魔物です、動きが早く爪も牙も鋭いのでご注意を」

「そうだな、だけどこいつを倒せばここの巣の魔物はもはや烏合の衆になるからな」

「ええ、お気を付けを」


 とりあえずヘルバウンド相手には間合いに気を付けないとな、あの牙には毒も仕込まれているし、身体が炎に包まれている。よし、ここでエレメントオーラの出番だ。

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