遭遇戦
兄アダムの補佐官であるパリアより魔物討伐の出撃要請を受けた俺達騎士団は魔物の巣に向けて進軍を開始していた。その途中でメイルはダンテが元傭兵で先代の団長の養子となる事で騎士団入りした経緯を話してくれた。
その話を聞いて俺は思わず先代団長の豪快さに驚きを隠せずに思わず言葉をもらした。
「しかし、そうまでして入団させたかったのは今のダンテの腕を見れば頷けるな」
「もちろんそれもありましたが先代団長はお子に恵まれなかったので、自分の家と騎士団を継いでくれる者が必要だったのでしょう」
「だけど、実際に団長になったのはメイルだったよな」
「ええ、先代団長が戦闘で負傷し、引退を決めたときに私か彼か、どっちが団長になるかで割れて、ゴリオン様の立会の元御前試合を行ったのです」
新団長を決める御前試合を父上の立会でしたのか。当然その試合に勝ったのは……。
「それで私が勝利し、団長になったのです。そして彼の腕を見込み副団長に任命しました」
「そういう事か、それであいつ俺がいきなり騎士団に入るのに強く反対したんだな」
「ですが今はジュン様の実力を認められて、ジュン様が団長になっても従う姿勢を見せております。良くも悪くも実力で判断するところがありますから」
ちゃんと実力を示して自分が従うにふさわしいと思えば素直に従ってくれる。ダンテはそういう奴だよな。
そうこう言っているうちに、前方から伝令の為の兵士がやって来たな。
「ご報告します!前方を指揮していらっしゃるダンテ副団長の部隊がすでに巣より飛び出した魔物と交戦をしております!」
「巣の前に魔物と戦闘になるなんて!」
「急いでダンテ達を助けて巣への突入をするぞ!」
「はい!皆急ぐわよ!」
早速ダンテ達が魔物と戦闘になてしまったか、もちろん全く想定していなかったわけではないが、巣に突入する前に大きな戦闘になるかもな。
とりあえずさっきの伝令兵にはもう1回前方に戻ってもらって、情報を少しでも確保してもらわないとな。
待ってろよダンテ、俺達が行くまで持ちこたえてくれ。
「くそ、いきなり巣からたくさん飛び出してきやがったな」
「ダンテ副団長いかがなさいますか」
「決まってんだろう、こいつらをぶっ飛ばすんだ!団長やジュン様が来る頃には安全に巣に突入できるようにな」
「はっ!分かりました!我らの力を見せてやりましょう!」
まだ到着しないのか、だけどあまり無理するなよダンテ、俺達が行けば一気にかたはつけられるからな。




