閑話 父の決意
兄アダムの指揮下で魔物討伐に赴いたジュンであったが、途中騎士団長でもあり、剣の師でもあるメイルが魔物と遭遇し交戦をしている中アダムの指揮下を離れて救援に向かい、見事メイルの部隊と周辺の村の救出に成功したものの、自らの指揮下を離れたアダムの怒りは収まらずにいて、父であり領主でもあるゴリオンに査問にかけさせかけるが、アダム自身の問題、そしてジュンの功績により不問となったのだ。
ひとまずその場は収まり、それぞれがゴリオンの執務室をあとにする中、ゴリオンは密かにある決意を抱いていた。
その夜、ゴリオンはアダムの部屋の前まで移動しており、部屋の扉をノックして中にいるアダムに声をかける。
「入るぞアダム」
声が聞こえたアダムは自ら扉を開けて父を迎え入れてゴリオンに声をかける。
「どうされました父上?」
「アダムよ、昼間の話で思ったのだが、現段階でお前を後継者として定めておくのは時期尚早だったかもしれんな」
「は?何をおっしゃっているのですか?父上、私は魔力量、そして属性適正も後継者にふさわしいはず!我ら兄弟の中で私の力を上回る者はいないはずですが」
「私もそう思っていた、だがジュンのエレメントオーラであったか、あれはあらゆる者の話を聞く限りお前の力に匹敵するかもしれん」
アダムは今の自分に匹敵する力の者などいないと主張するが、ジュンのエレメントオーラを大きな力と認識し、アダムに匹敵すると告げるが、それに対しアダムは反論をする。
「まさか父上、ジュンを継承順位1位とするのですか?それこそありえません、奴には魔力そのものがないのですよ。奴の力には魔法のような汎用性はないので当主としては不向きです」
「分かっている、魔力を持たんジュンを後継者にするとさすがに陛下は難色を示されるだろうし、他の貴族からは嘲笑われるであろう」
「そうでしょう、さすがに私以外にふさわしい者はいないという事です」
「いや、お前と並んでもう1人ふさわしい者はいる。モニカだ」
ゴリオンはアダムと並ぶ後継者にモニカがふさわしいと言い放ち、それに対してアダムは驚きを隠せないでいた。
「モニカが?お言葉ですかあいつは魔力量も属性適正も私ほどではありませんし、当主とするのはいかがでしょうか」
「だがモニカほどの魔力と習得している魔法ならば十分領主としてやっていけるはずだ。何よりあいつの内政力は得難いものもある」
ここに来てモニカを当主としても考えていると言い放つゴリオン、それを聞きアダムは?




