兄妹だからこそ
兄アダムの醜聞がいろいろ聞こえてきてココ家との結びつきが強いのもかなりの不安材料にはなっているがまず俺は今回の出撃要請が来たのを機に最近あまり話せていない兄に近づいていろんな話があるがその真意を問いたいと思っている。
「メイル、今回の出撃要請の人員に俺も加えてくれないか?」
「ジュン様もですか、正直、今回は留守番をお願いしようと思っていたのですが」
「何故だ?やっぱり兄の事があるからか?」
「正直に申せばそれもあります。ですがまだ入団したばかりですし、しばらくは訓練に集中していただきたいと思っておりました」
一応メイルなりの理由はあったし、初陣で功績をあげたとはいえ、まだ俺は騎士としての訓練が必要という事か、それも理解してはいるがやっぱり、俺としては少しでも兄の近くに行けるようにしたいな。
「メイル、俺は今忙しくて兄上とはあまり話せていない、だから今回の出撃で少しでも兄上に近づいてみんなの話をどう思っているか聞きたいんだ」
「しかしジュン様、一応戦場に赴く事にはなりますし、軍議の合間でもアダム様とお話しできるかどうかは分かりません」
「だがそれでも行かなければ、今後兄上とゆっくり話す機会がいつになるか分からない」
「まあ、いいんじゃないんですかね、ジュン様を出撃の人員として考えるのは」
やはりメイルは兄の行動を間近で見せるのには抵抗があるのか、俺をメンバー入りさせるのに強くはないが難色を示しているのが伝わるな、そんな時に俺に助け舟を出したのはダンテであった。
「ジュン様を出撃する人員として連れて行けばいいと俺は思いますよ」
「ダンテ副団長、その理由を聞かせてくれるかしら」
「まずはジュン様はかなり戦力として期待できる点です。そんな事はこの領内ではまあないでしょうが、アダム様でも手こずる魔物が現れた場合にジュン様の気弾と属性の合わせ技はきっと役に立ちますよ」
「確かにジュン様のお力は得難いものがあるわ、でもアダム様に匹敵するかどうか……それに……」
正直俺だってメイルやダンテよりは気功スキルの分強いかもしれないが、アダムに匹敵するかどうかの自信はないな。それにやっぱり兄との事をメイルは気にしているな。
「団長、俺達はいくら言っても臣下でしかないんです、兄弟であるジュン様が何かアダム様に影響を及ぼすかもしれませんから、それに期待するのもありなんじゃないんですか?」
「兄弟……期待……」
兄弟だからこそ分かる事もある。ダンテのやつ、それに期待しているのか。




