政務と軍事
訓練所の床を破壊し、騎士団入りが遅れる事になりその間俺は姉モニカ、そしてモニカの侍女であるマリーから勉学を教えてもらっている合間もメイルの助言で気功スキルの修行としてオーラの集中をしている。今日も寝る前に修行を行ってから俺は寝床に入ったのだ。
翌朝、俺はついに勉学の最終日を迎えた。次の日から改めて俺は騎士団への入団をする事になる。今日はとりあえずの最終日という事でモニカが教えに来ることになっているのだ。
俺は姉とマリーの到着を本を読みながら待っており、ようやく扉をノックする音と扉の向こうから姉の声が聞こえる。
「ジュン、入るわよ」
「どうぞ」
「失礼するわ」
「失礼します」
姉とマリーが部屋に入室すると早速姉が俺の隣に座る。
「それじゃあ今日がとりあえずの最終日だし、早く始めましょう、できる限りいろいろやっておきたいから」
「あ、はい、分かりました」
モニカは早速勉学を開始すると俺に告げ、俺は姉よりいろいろ聞いている。特に今日は政務の基本的な事を姉より学んでいた。ちょっと前まで語学や歴史、算術とかを習っていたが、いよいよ政務の事を教えてきたな。俺は騎士団入りをしてゆくゆくは騎士団長になるから、そこまで領内の政務には関われないだろうと父は言っていたが、それでも基本的な事は覚えて欲しいという姉の思いで、俺は領内に関する政務の事を学んでいた。
「ジュン、領内の政務は騎士団にあまり関係ないと思っているかもしれないけど、そんな事ないのよ」
「はい」
「騎士団が強くて私達や領民を守っている事は確かだけど、領内をしっかり安定させないとその強い騎士団も作れないのよ」
「そうですね、領内を安定させないと騎士団の人数も集まりませんし、強い武器などを与えられませんからね」
騎士団と政務、一見遠いことだが、それは繋がっていることである。いやむしろ軍事だって政務の一部だし、領内が安定しないとなかなか強い騎士団は作れないのが確かだ。
彼らを食わしていくだけの資金、そして強くなるための訓練所の用意や戦闘に役立つ武器の提供。ここまでして初めて戦う為の力が得られるんだ。
「お兄様は魔物がいたらとにかく兵を集めて討伐、ひたすらそれを繰り返すだけで戦費がかさんでいるのよ。困ったものねまったく」
「そういえば騎士団の者も駆り出されたと聞きました。ですが兄上はご自身の魔法で討伐しているとか」
「少数で十分な相手にも多勢で行く。何を考えているのかお兄様は、まあ前にお父様にきつく注意はしてもらったけどね」
少なからず尊敬していた兄ではあったが、少しづつそういうのが揺らいできたな、本当に次期当主にふさわしいのか?




