侍女だからこそ
姉モニカが仕事で手を離せない為、今日は俺はモニカの侍女であるマリーより勉学を習っていた。そんな時、休憩時間に俺は以前メイルからマリーの話を聞いていた事もあり、マリーにもメイルの事を聞いてみたのだ。
「メイルはお家から命じられたのもありましたが騎士団長を目指すべくたゆまぬ努力を続けておられたのでそれがとても私には眩しく感じました」
「何を言っているんだ?マリーだって姉上の侍女になる為に出仕したんだろう、それだって結構大変だったんじゃないのか?」
「確かに領主のご息女であられるモニカ様の侍女として認められるには礼儀作法はもちろん、世情にも通じており、必要な知識等をモニカ様にご教授できるようにならなければいけなかったのでいろいろお勉強させていただきました」
「そうだよ、マリーだってすごいと思うよ」
マリーも姉の侍女として単なる世話係に収まらないよう必要な知識を得ていたんだから、それは大したものだよ。そうでなくちゃ姉の代わりに俺に勉学を教えるなんてできやしないだろう。
「ですがやはりラオール家は武を重んじる家系です、いざという時に主君を守る力をメイルや騎士団の方々は身に付けておいでです」
「でも聞いたぞ、侍女も武具の扱いに長けていなければならないって、いざという時に姉上を守れるのはマリーだってそうじゃないのか?」
「それは騎士団の方々がいて下さり、大多数の敵を相手にしなくてすむからです。私だけでは本当の脅威からは守り切れませんから」
「敵は騎士団、まあ俺も入るからそういう脅威は俺達が相手をしながらどうにか上手く安全を確保するのも侍女の役割じゃないのか?」
もちろん、領主の娘の侍女だってお世話係だけでなく護衛だってしているんだろう、しかし常にモニカのそばにいるからこそできることもあるはずだと俺は言うと、更に発言を続けた。
「ラオール家が武力を重視するのは仕方がない事だし、俺も継承権はないけど、それをすごく求められているからな。でも侍女という役割だから守れる事もあると思うぞ」
「ジュン様……」
「むしろ、メイルもマリーも形は違うけどラオール家の助けになる為の事をしてくれているんだし、俺は感謝しているかな」
「ジュン様、ありがとうございます」
もう少し本当はメイルの話を聞きたかったが、なんかマリーを励ましているうちに休憩時間が終わったから、そのまま俺は残りの時間勉学に取り組み、勉学が終わってから寝るまでの隙間時間にオーラを集中させる修行は行ったのだ。




