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4話 二人はラクシュミー 1

「今回は文珠を二つ使う」

「二つ?」

薄暗いあばら家の中でビー玉のような数十個の珠を前に大柄な少年が二人膝をつき合わせていた。

「ああ、少々危険はあるが二体のダデーナーを召還して戦ってもらう」

「二体か……」

 赤木はこぶしを握り、考え込むようにそれを見つめた。

「一体だけだとあのラクシュミーとやらが片付けてしまってお前の活躍の場がない。だが二体ならばお前にも一体お鉢が回ってくるだろう。二体を相手に苦戦するラクシュミー、そこに颯爽と現れてピンチを救い共にダデーナーを退治するお前。あぁ、燃える展開じゃぁないか!」

 おのれの考えに陶酔するように目をつぶる青木に赤木は不安げなまなざしを向けた。

「今まで散々邪魔されてきたんだ、あいつの名前も一緒に上がるのが癪なのはわかる。だがお前の活躍のために今回はかませ犬になってもらうんだ。これで少しは溜飲を下げろ、な」

「いや……」

 と、否定しようとする赤木の声は興奮した青木のまくし立てる声にかき消される。

「ようし、そうと決まれば特訓だ! なんせ次のギャラリーは日本全国から来るんだ! 犬の宮猫の宮のペット供養祭! ん~俺も興奮してきた! 走りに行こうぜ赤木!」

 そういうと青木はホタルの舞い踊る暗い外へと飛び出していった。


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