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Heart of 6 〜赤と譲渡〜  作者: 十ノ口八幸
二章~交渉決裂と戦争準備~
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二章〜事態変移〜

面倒事を終らせるための布石を幾つか用意して、先生からの情報を含めて総合で考察し話し合いという選択は消失していると結論へ至った。

総隊長からもたらされた情報は結論の後にあったが揺るぎなく。

他二人である。なんて言ったら罵られそうなので、元危険人物と幻術者からも別々の方向からの視点で同じ結論である。

まあ。

「至ったのでなく至らせるように行動した。てのが正答ですかねぇ。本当はもう少し穏便に終わらせようとしてたはずなのに。」

〜ぐくくっ。何故それを知っていて反逆しない。もしかして〜

「理解してなんてのは面白くないな。まあ客観的でいえるなら世界を統べっている方々からしたなら永劫に垂らされた遊戯の1つ。んで主観としたら普通は反逆の意図だとするでしょ。だけどそれには幾つもの仕掛けと幾つもの思考と幾つもの資金が必要だしさ。」

〜ふん。ものは云いようというものか。〜

「え、深い意味はないんですけどね。本心でというなら面倒だし捻れ過ぎたら終息するまで無駄な時間が必要だし。」

〜くかっか。貴様は何かを成そうとしないのか。〜

「成す成さないてのは違うね。だってさ面倒じゃん僕は普通に生きたいんですよ。普通の生き方をして不変の道を歩いて。そして。ふはっ。」

〜ぐ。なんだお前は。〜

「なんだ。と聞かれても正直困りますね。僕は僕であり、そして先を見据えないような人否認者ですよ。これは他を人として存在する事を否定する言葉です。」

〜ふ。ワタレの目的の為とはいえ危惧する。〜

「大いにして多いに歓迎しますよ。正直にいうと僕は安寧を求めません。そして認めません。それは平和という怠惰ですから。」

〜〜

「反論しませんね。黙るというのは二つの、いえこの場合はもしかして理解してるね。」

〜本当に危惧する。ワタレは貴様を危惧する。〜

「その考えはどの世界であってもありふれたがっ。」

〜噛んだな。〜

「へんろうひないぞ。」

〜噛んだんだろう。〜

「ぐぬぬ。ふぁんらよ。」

〜ほう。潔い。〜

「で、アナらのかんはえはらは言いはへましたが、ありふれへいます。なので現段階では無意味と、捉えますが。」

〜ははは。誤魔化しか。

「くぐくく。それで。再確認ですが望みは」

〜知れたこと。〜

「半身の捜索。以前にも聴きましたが却下です。」

〜き、貴様、は。〜

「まあ聴きなさい、長くないので安心してとか馬鹿らしいですね。お前。んや。お前という混在した複合たる二つにしながら同器を共有しているようにして混在たる器。そんで古の創作による肉付けによる能力付与である互いの昆形によって不四(しにあらず)は上による絶対の権限でしかまあ無理でしょう。」

〜くぬぬ。貴様は。〜

〜知らないよ。〜

〜ぬがっ渡りの共通言語を〜

「まあ冗談は」

不可解に不能な言葉の羅列にしする無効たる低能応酬は(ことわり)であろうと常ではない。

「置いといて。」

〜きさ〜

「何も言うことないとしますか。では。」

短く明確な言葉を漏らして失策だと認識しても遅く。

「潰しを施す前に交渉しましょう。勿論、あの話を含めて。ですが。ね。」

憎しみが増大するが提示された最後の紡がれし言により納得しなくとも従いの姿勢を見せるしかなかった。


2つの威厳無きくだらないものが世界を無視する。(みらい)の先を話すために。


日数的にも余裕で辿り着くし無理という事はない。不足の事態でも事故でも事象に巻き込まれない限りは。


話を終えて一日してである。

忙殺されている。

これまで幾つもの島々を廃島か半壊とした。そのツケで手続きが山のように積まれていた。

悲鳴も上げたくなるが自身が招いた結実である文句など言えるばずはない。

「はああぁあ。廃島の手続きてこんな面倒とかあるなんて聞いてない。というより諸々の手続きて僕の仕事じゃない気がするけど。」

端末操作をして嘆くも手は止めない。思考は停めたいが。

複数もの自身が起こした事柄の後処理をしているが、中には物理的な処理も含められていた。

多方面へと提出する書類に情報を纏めた年度末用の報告書等々の作成。

面倒ととらえて怒りの流れに下流へと流されて身を。んや。実を委ねたい。

「んなのはふのうれる。てかっ。願いとか根幹を完全否定するよね。」

(ぐ、何を言っているのか理解に。)

「理解できないからこそ不理解という理不尽が存在できている。そう思うのは自由。やで」

(ぶほっ。)

「うお汚いな。」

吐き出した物を袖で拭き取る。

「さて、くせっ。こうして幾つか案を各々に出したけどしっくりと来ないな。どうしようか。」

(ぐぬぬぬ。切らないはずの事象を切り、切らねばならい事項を拾い上げるなんぞ理解できない。)

「ああ。だからこその不理解だ。」

(なんなんだ。あの時と今と何が異なるのか畏怖する。)

「そうかい。まあ僕の深淵を覗くならにふふふふふ。」

心臓が貪られる感覚を覚えてしまう。

「なあ聞きたいがお前は何を存在意義としているのですか。そうですね感じた部分を底まで見たら大きく粘りけがあってな触れようとしたら跳ねられたよ。まあ事前に対策は講じていたけど。」

(む、むくがっ。きさ、貴様あが。ぬけぬけと。)

「ん。言いたいことははっきり言ってくれないかな。理解できないから。」

(忘れたとは謂わせんぞ。我の。いや我とあの者との絆を絶ち粉塵へと霧散させた所業。どのような弁明であろうと赦すまじ)

「ん、んん。なにを言っているのか判らないけど今の君の立場。判ってるよね。もしかして解ってないかな。あ、外れると分かってないとか。てこれは別の意味かな。んで理解してるよね。君は生、じゃなく物、として扱われるということをさ。何せ膨大に支払ったからね、それとあの組織は後でみしし根っこすら遺さずこの世から言葉通りに消滅するだろうね。」

(おま、おまえはっ。)

「でもさ、やっぱり皆が全員に全て目的を所有してるよね。内容は知らないけど。」

生唾を呑むしかない。相手は全てを理解していたのだろうか。違う。理解しているように見せかけている場合もある。だが、もし、全てを、理解して、その上で納得と保身へと走らなければ、手に入るモノは絶望しかない。そう永遠というこの世の牢獄へ囚われる。そうだろう。

なのにこの目の前で座し話、そして論争とも呼べる次元でない何かをしていても。

他人事のように感じてしまう。言い知れない感情が抑えようもない点火を待っているように溜まっていく。

沸くように沸き立つような感情を抑えるしか出来ない不甲斐なさに、更なる感情が上書きされ、上書きされて感覚が萎んでいく。

「では失墜の刹那に身ゆる光景か、風景か。知るよるべなく。なんて高尚は述べても無意味。だから、あえて言いましょう。どのようなお前の思考が誰の意思に影響するか見物だと。」

後に聞こえるは無言が産み出す静寂なる制止の無音。

無音にして響くなど矛盾なり。

「島の端々での無上なる無情にして無常を冠して進もうかなあ。」

声は焼失し消失して霧散する。


意識を自身の存在感で剥ぎ取り無力化して気付いた。

「あ、これって手間が増えてね。うああああ。何してんのよ僕はっ。」

足下で横たわるその塊に嘆息しながら持ち上げる。

「おっも。」

その重量は想定外に重く、抱え挙げるだけでも苦労し、さらに拘束のための檻までの距離がややあることに力が抜けそうになる。

落とさないように運んで檻に入れると全身から汗が滴っていた。

「あづ。」

扇いでも汗は止まらず、仕方なく流し場で流すことにした。


詮を捻って水を貯めると躊躇なく入る。

「う、うぅうううぃ。さぶっ。はあ。中々、汗が引かない。」

流れ出る汗は一向に引く気配がない。

「ちょ、これてまマズイ。よ。」

縁に掛けていた手を離すまいと握っていたが筋量が減るように力が抜けていき浅い水に沈んでいく。

息が出来ない。

腕を適当に振るも狭いはずの範囲に在るにも触れない。

それ以上に事態は異常な方向へと。

引っ張られていたし。それは特定のモノを喰らうように設定されているような穴へと吸い込まれていた。


言葉にならない言葉が泡と共に消える。

振っていた手足も何かに掴まれているように。

「がヴぉぼぼヴぅ」

てか掴まれていた。ボヤける視界には人の手のように握力を発揮している両腕が握って、首部分が完全に負傷している。

悲鳴を上げたいが。

現在位置は空気無き水中である。足掻きは無意味な行為。

だが命の危機である。無意味と理解していて流されるように命の遮断など受け入れられない。

そうそれが生きるものの性であり業である。

痛みが四肢より走るがどうにかして逃れようとする。

が人であるどの様にしても器は人であるので限界は訪れるもの。

最後の一息により意識をなくしてしまう。

「ぐぼぼぼぼぅヴぅ。だ、れが。」

驚く事に。折れた四肢を駆使して逃れようとする。

だが無駄な足掻きである。

「くはっ。まったくつまらないねぇ。ふヴうぉ。」

意識を手放し水中に揺蕩う。

「なあ、楽しいのか。おや、この場合愉しいのか。ときちいて、もう一回。聞いた方が正しいのかね。なあ。観察者。それかくげっ。」

無言にして今度こそ本当に意識を失った。

失ったからこそ確たる両腕が無数となり彼たる者を覆い隠し全てを無慈悲なことを()()()()までに尽くし、穴へと引きずり入れ静かに閉じられる。

残るはただの水がこんこんと称えるように溜められていき流れていく。


小型の武器を振り回すと周囲に存在した者達が粉塵へと帰される。

兵器さえも片腕により振り上げ向かってくる群れを下敷きにする。

超速により頭部に被弾するが無傷なりて、遠目にあるものが覗く機器が見せたものは。

見るもの統べての根底を覆すおぞましき微笑み。

認識しそのものは混濁し沈澱し崩壊した。

直後にその一帯は焦土へと変貌させられた。

後に記されることとなる極戦炎上である。

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