序章~幻島:雑談・帰還~
「やあ、お疲れ様。」
「あ、どうも。」
「それにしても、ふふっく。驚いたな。まさか彼方を顕現させて振り切るとか。まあ、然したる問題は微々たる変化で治まるか。それでも世界に僅かばかりの変異をもたらした。」
「あの、言っている意味が。」
「口で言われても理解できないだろう。現在進行形で言えることは。気持ちを確かに持つこと、だな。」
「はあ、つまり、簡単には終わらない。そう言う事ですか」
「んー。そうだなぁ。まあ、近からず遠からず。と言ったところかな。」
「そんな曖昧な。」
「あのな、最初に言っとくぞ。」
「はい。」
「此方とそちらとの会話は覚えられないと言うことだ。まあ、気を確り持つのは大事だ。心配は無用とは逃げだろうか。」
「そうでもないと、思いますよ。」
「そうかい。なら良かったよ。」
「はい。でも、まあ」
「・・・・」
「・・・・」
「話すことが無い、な。」
「そうですね。」
「そうだ、君はそれを知っているかい」
「え、これですか。」
「そう。」
「いえ。全く。あの時聴こえたヘマをしたような言葉はもしかして。とは考えたんですけどね」
「そうか。失敗したのか。ふふ。なんだろう。すんなりと事を運ばせないのかね。」
「それで教えてくれますか。この嫌な感じのコレを」
「そうか。なら教えてあげよう。」
「へえ。何かややこしいですね。」
「そうだな。並びが違えば意味は違ってくる。まあ、良かったよ本気で、あれで躊躇して失敗してたら此方も最悪な事に成っていた。」
「ははっ。今さら。」
「ん。どうした」
「いえ、今さら冷や汗が」
「ふふ。まあ、無知と愚かは別物。それでもあの状況で振ったのは君だ。これから先、変異した世界であれがどう転ぶかは君の行動次第。まあ、頑張りたまえ少年」
「はい。あ、そうだ皆さんは無事なんですか。」
「心配ない。ちゃんと元の世界に戻ってる。それは君も含めてな。」
「そうですか。なら安心しました。」
「はあ。伝えたいことは今の時点で無くなったかなあ。君は、どうだい。」
「そうですね。じゃあ1つ」
「何かな。」
「誰に頼まれて助けたんですか。」
「ああ、それは秘密だ。何れの時間で知ることになるだろうと思うし、思わないし。ま、じっくりと歩いてみろよ。」
「そうですか。ならこれで」
「ああ。じゃあな。何れの何処かの交差する時まで。」
「はい。」
こうして過去と思われる者は消え、残った者も姿が次第に消えていく。
現実時間へと帰還するために。
そう言えば面の人が教えてくれた。僕が顕現させた。と言うより僕の身体を媒介として顕現したあの刀。面の人から教えてもらった本来顕現させるはずだった《拒絶の道理》ではなく。似て非なる対とも呼べない呼んではいけない刀。それでも確かにあれは変異をもたらすだろう。何せ文字通りだし。あってるのかな。まあ良いか。
そろそろ戻れるね。
あ、名前聞くの忘れてた。
『それの名は《道理の拒絶》と云うのさ。』




