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Heart of 6 〜赤と譲渡〜  作者: 十ノ口八幸
序章~戦地にて回想。後に夢での回想~
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序章~お姉さんの話~

私の名前はエルミリス。

そう只のエルミリス。

私の率いている者達は皆私の家族と言うべき存在であり、道具であり、そして部下でもあり上司でもあるわ。

対外的にそうしないと困る場面もあるからね。

それでも一応上下は無いわ。だって家族だから。親みたいな者が居れば、兄弟姉妹みたいなのもいる。

仲は悪くはないわよ。

今はこれだけど、昔は大勢いたのよ。

それも、あの大戦時に多数を派兵させられてね、そして散々になっわ。

それからは情報収集と資金調達のために多方面の仕事をしているの。


そうね。その一つが人拐い。まあ相手の目的なんて知ったこっちゃないからね。

手数を増やして多方面から信頼は有るわね。

今じゃお得意様も何件か。

それでも、目的を果たした後の事なんて私らには関係ないから、その辺は契約書にちゃんと記しているわ。

まあ、何度かいちゃもんを付けて料金の値切りやその後の事を言ってきた輩にはまあ、ね。

そこまでの保証までは補償しないわよ。

でも、だからこそ、信頼はされているわ。

まあ、誇れる仕事。ではないわね。

そんな事をしながら大戦で行方知れずになった私の家族を時間を掛けて探しだしたわ。

その甲斐あって大部分の子と再会出来たの。


え、そうね。さっきも言ったけど私の情報はある組織の、大戦の生き残りの一人から持たらされているわ。それは幾度の情報の確実性で証明されているから。殆ど揺るがないわね。

まあ、過去に何度か手痛い目には合っているけれど、それでも彼方との関係は良好よ。

最近になって気になる事があったから、別の方面に依頼してその情報の出所を探ってもらったの。でも数日後に、廃人になって私の前に現れたわ。

それで確信したわ。ああそうなんだ。てね。

これはそちらのオジサンも昔同じことをして同じ物を見たと言っていたから確実ね。


それで今回の依頼は私の求める情報と引き換えに請けたわ。

一つ。ある島に現れる五人を襲撃して出来るのならば拘束監禁して一年間閉じ込めておく。

一つ。その中の少年が持っている端末以外は持っている品を好きにしても良い。

一つ。少年の端末が手に入れば所定の場所である人物に渡してもらいたい。その時、報酬の情報を渡そう。


というのが依頼内容よ。

その後に送られてきた情報にはあんたら全員の詳細な情報が記載されていたわ。


そうやって私は皆を集めて、今回の作戦を実行するための準備を整え、あんたらを襲撃したの。

まあ、結果は。ね。

その後、実は連絡が有ってね。失敗はしたが、目的は果たしているので報酬の半分を渡そう。という連絡をしてきたの。

まあ、何か気味が悪いんで皆の意見を参考にして断ったわ。

正しいのかどうかは判らないけれど。それでも受け取ったら何かを失う気がして。


そうね最初に言ったけど私は手広く仕事をしているわ。

さっきの仕事は裏の仕事よ。

表では事業を興してそれなりの成果は出ているわね。

まあ殆どが行方知れずの家族に関する情報料に成っちゃうんだけど。

中にはそれに対する不満もちらほら聴くけれど、そうね、あと二年で残りが見つからなかったら、諦めて本格的に専念するわ。


とまあ、こんな感じかしらね。

質問なら答えられる範囲で受けるわ。

え、あそうね。

確かに私達は請けた仕事は最後までやりきるわ。

それでもね、中には途中放棄や初めから放棄した仕事もあるのよ。

それはあの子達の勘。のようなものが関係しているわね。

中には本当に放棄して良かったと思えるものもあったわ。

その内の一つが数年前に起こった誘拐事件。

知っているかしら。

ふふ。そちらの四方は知っているわね。流石、世界の裏を知り尽くす方達の一旦。

情報によると主犯はその場で撲殺されたあと、頭を残して惨殺されたそうよ。

周囲には肉片が赤い水に浮いていたとか。

でもね、この事で世間的には英雄と呼ばれる人がいたの。

遣りすぎだ。とかの批判も有ったけどね。

え、その犯人達は何でそんな事をしたのかって。

さあ、其処までは。

でもね、推測なのだけど。理由が有ったんだろうとか。当たり前よね。無かったらこんなことは起こせないし。

そうじゃなくちゃ辻褄が合わない所もあるのよ。

あ、話が逸れたわね。

うん。結果的に見るとね。

その、ほぼ皆無だったそうよ。

意味。解るわよね。

そう、駆けつけた警備部隊や私兵。その他諸々もその光景をまざまざと見たそうよ。


鼻を突くような異臭と漂う空気を口に吸い込んで、あまりの汚染に殆どが吐いたり気絶したりしたとか。

それはある意味では幸せだったかもね。

だって、残った人達が現場に踏み込んでみた光景は、目を疑いたくなるような光景で、酷く惨く陰惨で、(なまじ)少し前まで生きていたから空気に漂うその生暖かさは更なる気絶者を出したとか。

その光景の中には先行していた人が茫然自失の状態で惨たらしく酷いその中央で歪な装飾品のように立ち尽くしながら存在していたとか。

それで、その足下を含めて床一面には形容しがたい肉の塊が散乱して大量の赤い水。が満たされていたらしいわ。

その大多数が捻れていたそうよ。

え、そうね。実際に見た。という者によればあるものは苦痛に顔を歪め。あるものは末端が内側にめり込んでいたり。体の中心に大きな風穴を空けている者とか、頭部のみ破壊されている者。さらには、四肢を根こそぎ螺切られ腹には無数の刺し傷と捩じ込まれた四肢。苦痛の中で絶命した頭意外が骨のみ。とかそんな状態の者が生きていても助かる見込みは無かったと言われているわ。

確かに今の技術を持ってすれば助かったかも知れないわ。でもね、手の施しようが無かったの。

言ったでしょ。肉の塊だって。

そうよ人としての形を保っていたものは殆ど居なかったらしいわ。

現在の技術でも不可能よ。


その後、誘拐された子は無事に救出されて家族の元へ帰ったそうよ。

でもね、あんな光景を間近で見たものだから、精神に少し異常を来したらしくてね、まあ、相当の返り血を浴びてたのもあるかもだけど。特別な施設に入ることを余儀なくされたそうよ。

でも、回復が思ったより速くて時間も掛からずに家に戻ったようね。


ん。その誘拐された子には護衛とか居たのかって。

勿論居たわよ。

護衛兼指南役がね。

でも、そうよ。いざそんな事が起こったら。萎縮したようね。与えられた居住から全く出なかったらしいわ。

内側から鍵を掛けて、誰も入れずにしたんだとか。

まあ、この辺の詳しいことは知らないけどね。

ええ。そうよ。この誘拐の仕事依頼があったの。何度か脅されたけど頑なに断ったわ。

そのお陰で被害がなかったんだけど。

裏の世界じゃ『箱庭の殺戮』なんて名で結構有名よ。


あ、そうそう補足なんだけど、その建物を中心に直線で長距離の離れた所から何体かの遺体が発見されたとか。

地面に叩きつけられたからか、または元からなのか原型を留めていた遺体は無かったそうよ。

これも後になってこの件の関係者だと判明したらしいわ。


こんな事があってから本当に仕事選びには気を使ってるわ。

今回は、まあ、結果的には上々ね。

以上よ。

思ったより長くなったわね。ご免なさい。

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