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元勇者パーティーのテイマー、魔物スキルを集めながら気ままに旅する  作者: 時雨りと


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初討伐

ギルドで依頼を終えたことを伝えて、森へと向かう。


森の中を歩いて10分ほど経ったその時だった。


草むらの奥で何かが動いた音が聞こえた。


「……いたな」


そっと近づく。


そこにいたのは――

ゴブリンが二体。


俺は気配を消して静かに呟く。


「鑑定」


すると、頭の中に情報が浮かんだ。


ゴブリン

Lv10


「へぇ……」


これが鑑定スキル。


勇者の旅の途中で覚えたけど、こうして使うのは久しぶりだ。


「まあ、Lv10なら問題ないな」


ゴブリンとの距離を少し詰める。


そして手を軽く前に出す。


「――ファイア」


小さな炎の弾が飛び出した。


直撃。


だが――


ゴブリンはよろめいたものの、倒れない。


「やっぱり威力は弱いな……」


もともと俺は魔法使いじゃない。

使える魔法も、この程度だ。


ゴブリンがこちらに気付く。


「ギャッ!」


突っ込んできた。


「まあ、こうなるよな」


俺は剣を抜く。


一歩踏み込み――


ザシュッ。


一体目を斬り倒す。


もう一体もすぐに距離を詰めてくる。


振り下ろされた棍棒を避ける。


そして横から剣を振る。


ゴブリンは声を上げる間もなく倒れた。


「……こんなもんか」


その後も森を歩きながら、何体かのゴブリンを倒した。


討伐証明になる部位だけを回収して、街へ戻る。



ギルドに戻り受付に行く。


すると――


今度は驚きではなく、呆れた顔をされた。


「…あの、セレンさん」


「はい?」


「本当にあなたは何者ですか!」


受付嬢が机を軽く叩く。


「普通、登録したばかりの人が一日でこんなにクエストをクリアすることなんて出来ませんよ!」


「えっと……」


俺は少し困って頭をかく。


「運が良かっただけですよ、たまたまゴブリンが沢山いただけで」


「……とりあえず、そういうことにしておきます」


なんだか納得していない顔だった。


報酬を受け取り、ギルドを出る。


今日はもう十分だろう。


宿に戻りながら思う。


「明日は何をするかな」


まだ旅は始まったばかりだ。


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