ミアのお仕事_7
「ゾララ遺跡の探索かぁ〜…」
ミアはソファにもたれ、頭をぽりぽりとかく。
「ゾララ遺跡ってどんな所なんだ?」
俺の知らない場所なので聞いてみると
「魔物がうじゃうじゃいるところ。」
べーっと舌を出してしかめ面でミアは応える。
「ゾララ遺跡は太古の昔に栄えた魔法都市だったといわれておる。
その痕跡は外側からは見られないが、内部の奥深くの隠し部屋に
数々の魔法器具らしきものがあったそうじゃ。」
ワイズは目を見開いて興奮している。
「で、その隠し部屋の奥に行って来いというわけね。」
ミアは腕をぐるぐる回し気合を入れている。
「魔物がいっぱいいるんだろ?大丈夫なのか?」
行ったこともないゾララ遺跡に少し不安になる。
「大丈夫!あたしでも余裕なんだから、タロなら散歩気分でいけるよ。」
ミアは俺の背中をバシバシ叩く。
「頼もしい限りじゃな!」
ワイズはホッホッホと笑う。
「しかし遺跡には魔法に関する遺物があるじゃろうからな。
お主らに助っ人を呼んでおるんじゃ。」
「助っ人?タロさんとあたしで十分でしょ。」
ワイズの提案にミアは不満そうだ。
コンコンっとドアをノックする音が聞こえてきた。
ワイズは入りなさいと促す。
ドアが開き入ってきたのは真っ白なローブをまとった女性だった。
「紹介しよう。魔法研究所の主任研究員であるカルボナじゃ。」
紹介された『カルボナ』はぺこりとお辞儀をした。
長い髪で若干乱れている。
さらに長い前髪で表情がよく見えない。
「は、初めまして…主任研究員のカルボナです…
ゾララ遺跡へ調査にいくということで、
私にお鉢が回ってきてしましました!」
カルボナはローブの袖で顔を隠しながらか細いで話す。
「カルボナ殿ぉ!いつにもまして人見知りじゃの!」
ワイズは笑いながらヒゲをなでる。
「しょ、所長様…ほんとに私なんかでいいんでしょうか…」
カルボナはその場に座り込んで、プルプルと震えている。
「こりゃこりゃカルボナ殿!そのような弱気ではいきませんぞ。」
ワイズは慌ててソファから飛び降りる。
「ミア殿、タロ殿。カルボナ殿は少し恥ずかしがりやでな。
しかし魔法の知識はこの研究所の誰にも引けを取らぬほどの
スペシャリストじゃ。安心してくれ。」
ミアはカルボナの背中をさすり、
「カルボナちゃん。あたしミア。よろしくね!」
自己紹介をすると
「あわわわわ~…か、カルボナですぃ…お会いできて光栄です。」
カルボナは頭を抱えながらチラチラとミアを伺いながら答えている。
セリフと行動が一致していない。
「あの~…俺はタロっていいます。よろしくお願いします。」
「はじめましての人が2人もいるなんて…対処できかねます…」
俺とミアは目を見合わせ、先行きの不安を感じていた。




