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ミアのお仕事_2

王立魔法研究所。

ブルノー王国にある唯一の魔法研究機関にして

世界最高峰の研究者達が集まる場所。


魔法に関する研究はもちろん、

魔法道具の開発、魔法書の発行なども行なっている。


建物の中に入ると中央に総合受付所があり、

受付スタッフが忙しなく動いている。

魔法省の受付も兼ねているため利用者が多く、

昼過ぎの時間にしては賑わっている。


順番が回ってきたミアが、受付のお姉さんに

仕事の依頼で研究所やってきたことを伝えると、

すぐに所長室へと案内された。



魔法研究所の所長、この施設で一番偉い人。

そしてミアとは親しい間柄らしい。


所長室の前にやってきた。

立ち止まったミアはこちらに顔を向け、

「タロさん。一応言っておくけど、覚悟しといてね。」


「・・・なんだよ急に。」


「中にいる所長さんだけど、なかなかのくせ者でさ…」

そう言いながらミアは所長室のドアのノブをつかみ、

勢いよくドアを開ける。


「ミア殿ぉぉぉーーーーーー!!」

と耳をつんざくような大声が聞こえてきた。


部屋の奥の中央に置かれた高そうな事務机に

黒い三角帽子をかぶった人物が座っている。


その人物は椅子から飛び降り、こちらへ走ってきた。

かなり小柄で、年少の子供が走ってきたかと思ったが、

よく見ると白いヒゲが走っている。


ヒゲは勢いよくジャンプしミアに飛びつこうとしたが、

ミアは手に持っている届け物の大きな魔導書でその髭を

ハエ叩きのように叩き落した。


俺は目の前で起こった出来事に驚いていると、

転がっていたヒゲは素早く態勢を立て直し、

すぐさまミアの足にしがみつく。


「待ちわびておったぞミア殿ぉぉーーーー!!!」


とたんにミアはしがみついたヒゲを振り払うように足を振り抜く。

ヒゲはものすごい速さで壁に叩きつけられ、コロンと床に転がり落ちた。


ついに動かなくなった髭を見ながら、

「ミア。なんだこの髭は。」と尋ねる。


ミアはしがみつかれた足を手で払いながら、

「この人が所長さんだよ。」


「人…っていうか髭だよな。」


するとそのヒゲはもぞもぞと動き出し、

「はぁ~。相変わらずじゃなミア殿。」

立ち上がった。


「そりゃこっちのセリフだよ爺さん。」

ミアは苦笑しながら応える。


俺はその動くヒゲをよくよく見てみると、

黒い三角帽子の下に大きな目が二つあり、

その間にとんがった鼻が伸びといる。

あとは白いヒゲでほぼ全身が隠れている。

黒いローブの裾がヒゲの間からちらりと見える。


どうやらこのお爺さんが、

魔法研究所のトップである所長さんらしい。

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