0034 シグマの故郷
「で、君、オレが結界張ってることに気づいたよね。足場と帝国を範囲とする結界おなじだと気付いて。」
シグマは言った。
「性質は津々良さんに似せてますけど、私の目はごまかしきれない。」
魔人はそういうと、手を前に出し、光の玉を作った。
「フレア・ボム」
五人が炎の円に閉じ込められる前に、アルトール帝国から瞬間移動してきた、アルトール教会にいた国立の結界士が入り込んだ。
「クレア!」
魔人を結界で魔力の流れを閉じ込めた、かなり固い結界だ。
「これであの魔人クラスなら3分は持ちます。私はアルトール帝国の全結界を作り上げていた、アルシスタと申します。」
綺麗な人だった。ほどよく作られた髪型と、ふんわりするウェーブの髪が印象的だった。アルトール帝国では貴族扱いだろう。
「ランクとかを通行証で仕切ってたのは、一人だけなの?」
ミーナが言うと、アルシスタは頷いた。
「ここにはまだレベルの高い結界士がいません。どうか、私もあの魔人討伐に参加します!」
シグマがニヤリと笑った。
「足は引っ張るなよ。」
「はい!津々良ちゃん、いい?私とバリア会わせられる?」
ミーナはびっくりした。
「国立の結界士が津々良を指名とは。津々良も大きくなったな!」
「ミーナ、アルシスタの結界が消えるぞ。」
魔人は怒り狂っていた。
「よくも僕を缶詰にしてくれたな!死以上の苦しみを味あわしてやろう!」
魔人は変形した。
今の男性の人っぽい姿から、モンスターの姿に変形する。
タコのような足と、顔に四つの目、巨大化した。
「私も全力を出そう。」
アルシスタは言った。
「アルトール帝国が守れなかったなら、あなたを倒すまで!」
アルシスタは土を大胆に掘り返した。
巨大化した魔人に土と壁の重力が上から、落ちた。鎌首のように土が舞い上がり、雪崩のように魔人に降りかかる。
ミストラが雪崩の中を突進してくぐり抜け、刀剣を抜刀して、魔人を切った。
魔人は足場をあらかた作り終えたシグマに向けて、ファイヤーボールを放った。
ミーナが後を追って、目で終えない剣擊を叩き込む。タコの足が剣擊を全て打ち返した。
シグマが氷の矢を作ると、魔人にミーナとミストラに当たらないように一斉に射撃した。
「涼しい!助かる!」
シグマは町で起きて、ミストラにくってかかった。
「おまえはどこにいたんだよ!」
ミストラは答えた。
「だって、おまえの後ろで体力温存するのが一番安心だろ?あの町の中で。おまえは何も考えてなかったのか?じゃあ、おまえは計算が無さすぎだ。」
「いいようにいいやがって!」
「オレはミストラだ。帝国行って冒険者になる。国立の結界士は諦めな。とやかく言われるし、あんましいい環境じゃないって聞いたぞ。そうだ、おまえの職業、ぞさくさで魔法士に変えてもらった。魔力量が桁違いなら、攻撃魔法の方がバンバン使えるだろ。」
「本当に職業変えたのか?」
「アルトール帝国には恩がちょっとあってね。」
ミストラは笑って、町を出ていった。
シグマはアルトール帝国に行ってから、ミストラの名前を聞いた。人づてに聞いた。




