0030 カレー
強い、強すぎる。
魔人となったバンチスタと津々良は、独自の最大結界とカウンター技術で、魔物をほふっていった。
レベルは何と、25レベルと19レベル。
バンチスタは何も無しに宙を自由に動き、魔法の放射を始めた。
攻撃が来ると津々良のバリアが何でもはたいてくれる。私たち三人の分もだ。
「こりゃ、はじまりの洞窟より強い洞窟行った方がいいな。暇だ。」
「バンチスタのユニークスキルって、カウンターなんだ。凄いな。」
私はそう言いながらも、バンチスタと津々良の後を追う。
牙をバリアで弾き、バンチスタが魔法の放射で魔物を仕留めた時だった。
ここは肉を取っていた場所。
「アリシア。」
「何?バンチスタ。」
「カレー食べよう!アリシアがいなくなってから、全然食べてないんだ!」
「じゃ、じゃあ、肉取ろうか。」
バンチスタは空間から何か取り出した。数本の試験管だ。
「これぶっかけてみて。あのモンスターに。」
「シグマ、危ないよ。」
シグマは空中でキャッチすると、しばしみていた。
「これは酸か?」
シグマがモンスターに魔法を当てて倒すと、酸の試験管を投げた。
モンスターは肉になった。
「後は何が必要なんだ?」
ミストラが津々良に質問した。
「キノコのじゃがいも。」
綺麗な声だった。澄んでいる。
ミストラがキノコを採取して、カレーが出来上がると、テリトリーで五人でカレーを食べた。
津々良はカレーを見てしばしぼーっとしていたが、ミストラが全部食べる時には、津々良は三回目のスプーンを動かしていた。
「おかわりあるか?」
「じゃんじゃん食べてください、アリシアさん、懐かしいですね。」
バンチスタが言うと、込み上げていた物が決壊した。
「そんなに美味しい?」
津々良がかききえるような声で言うと、私の涙を掬ってくれた。
バンチスタ、津々良ありがとう!




