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22.最後の作戦

 そんな折、上の姉夫婦から、私と透さんに会いたい、

という連絡が来た。

これは、私の両親から、

一番信頼している上の姉夫婦に、

「二人を別れさせよ」という指令が出たためだ。

下の姉の旦那さんの作戦が失敗したので、

奥の手を出してきたのだ。

飲み屋の個室に、私達は呼び出された。

何を言われるのか、と構えていた私達だったが、

上の姉夫婦は、両親の気持ちを私達に伝え、

私達の話も、じっくり聞いてくれた。

それで、私達の真剣な気持ちをわかってくれたのか、

「別れろ」とは、一言も言わなかった。

それどころか、本気で結婚を考えている事を、

両親に話してくれる事になった。

結局、両親の奥の手も失敗に終わったのだ。


 それをきっかけに、

「まいの幸せを本当に考えるなら、

 身を引くべきでしょう。」

と透さんに迫っていた両親だったが、

「10年後に結婚すればいい。」

と言い出した。

子育ては大変だから、

10年経てば、子ども達も手がかからなくなる。

それから結婚しては、という提案だった。

でも本当は、10年の間に、二人の気持ちが変わって、

別れてくれるかもしれないという、

希望的観測にも似た申し出だった。

それを聞いた私は、愕然とした。

10年経ったら、私は37歳。

私に自分の子どもを持つな、という事なの?

それは嫌だ。

「私は、凛ちゃんや湊君も可愛いけど、

 自分の子どもも、、欲しいと思ってるんだよ。

 私と透さんの子どもが欲しい。

 だから、10年なんて待てないよ。」

私の言葉を聞いた父は、「まいった」という顔をした。

私がそこまで言うとは、思っていなかったようだ。


 子どもについては、二人でこんな話をしていた。

「私は、子どもは4人欲しいと思っていたの。

 男の子と女の子と2人ずつ。

 凛ちゃんと湊君がいるから、あと2人は欲しいな。」

「俺は7人欲しい。そして、野球チームを作りたい。」

この少子化の時代に、そんな事を言う人がいるんだと、

びっくりした。

ただ、二人とも、子どもが欲しいという事は、

一致していた。

また、子どもがたくさんいると、毎日忙しくなる。

そうすると、凛ちゃんも湊君も、

「前のお母さんが良かった。」などと、

考える時間が無くなるので、

私と子ども達の関係作りに、一役買ってくれるのでは、

と思った。



続きは、6月29日(月曜日)に投稿する予定です。

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