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20.作戦2

 久しぶりにすみれに会った。

「今、そんな事になってるんだ。

 ドラマや映画より面白い。

 事実は小説よりも奇なりって、本当なんだね。」

とのんきに話していた。

すみれに話しても、どうにもならないが、私は、

話を聞いてもらえるだけで、ちょっと気が楽になった。

「スーちゃんは、透さんの事どう思った?」

「マーちゃんの事が大好きで、

 とても大切にしていると思ったよ。

 それに、モデルみたいにかっこいいじゃん。」

モデルは褒めすぎだと思うけど、

私の事を大切にしてくれているのは、本当だ。

「マーちゃんのその可愛い指輪は、婚約指輪でしょう?

 私には、分かるよ。」

「さすがスーちゃん、よく分かったね。

 会社では、いくら私が婚約指輪だと言っても、

 ファッションリングでしょ、と言われて、

 信じてもらえなかった。」

「…今はね、食欲ない作戦をしてるの。」

食欲ない作戦とは、

透さんとのお付き合いを反対されて、

食欲がなくなったふりをする、という作戦だ。

両親と食事をする時は、「食欲がない。」と言って、

その殆どを残している。

「それじゃあ、痩せちゃうんじゃない?」

「大丈夫。その後一人でこっそり、

 自分で買った物を、食べてるから。」

「それなら大丈夫か。頑張って。」


 私が、食欲ない作戦を遂行している時も、

透さんは、時間を作っては、

私の両親に会いに来てくれた。

ただ、話し合いはいつも、平行線で終わっていた。

そのうち、私の両親は、

透さんを門前払いする事が、増えていった。

すると、透さんのご両親が、

私の両親に、一度ご挨拶したいと言ってくださって、

会いに来てくれた。

ところが、私の両親は、

透さんの両親の話も、聞こうとはしなかった。


続きは、6月15日(月曜日)に投稿する予定です。

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