神と呼ばれるモノ
祭壇のある室内に人々が集まっていた。教会にも似た雰囲気の建物は壁が白く、全体的に質素な内装だ。
集まった人の服装も白いロープのようなものだった。
「ああ、我等が神よ!!」
「きっと神もお喜びになるに違いない」信奉者達はそう言って、彼を贄にして彼等の信じる神とやらを呼び出そうとした。魔法陣を描いて呪文を唱える。
儀式の為だとかで同じ服装ばかりというのは何処か異様に思えてしまう。
しかし、呼び出された神は怒っていた。気に入っていた者に手を出されたからだ。お気に入りの人間(神からすれば人間という名のオモチャかも知れないが)を台無しにされるのが嫌だったのだろう。
「何故なのですか!?我々は良かれと思って」
それを知らずに召喚してしまったうちの一人が手で頭を掴まれて投げられる。
べちゃりと床に落ちる音がする。
「嫌だ!嫌だ!!こ、こんなことなら───。」
グチャッ。今度は何かが潰されたような音がした。頭か、他の何処かを握り潰したのだろうか?
その神と呼ばれるものが去った後。床は真っ赤に染まり、壁には肉片がこびり付いていた。
彼等は選択を間違ったのだ。なんせ、神の名前すらよく分からずにいたようで、神としか呼んでいない。つまりはリサーチ不足だったのである。自業自得だろう。
ひらり、ひらりと窓の外で蝶が飛んでいる。ステンドガラスみたいな色合いの揚羽蝶が目に付いた。
気付けば彼は走っていた。武器を担いで、居場所の分からない相棒とでも呼ぶべき者の為にひたすら走る。
顔を上げて前を見る。その彼の眼前には湖が広がっていた。
「雪冬!!」
後ろからマシロとアゲハも追いかけてきて、勢いよく一人と二匹が飛び込んだ。
彼等の姿は浮き上がってくることもなかった。
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