第XXX話 (他人視点)7月7日の番外編。七夕王は誰だ!あなたの願い叶えます。
※とある未来でのお話でスミレ君視点
学園の寮の部屋。
オレの相部屋は貴族の次男坊で悪友であるフレンス、部屋の半分はフレンスの場所でベッドに寝転がってはブツブツと言ってる。
「七夕……織姫と彦星が年1でハッスルする日で……ハッスルしたい」
「病気か?」
「ちっ!」
オレが心配したら舌打ちをされた。
何なんだ。
「陽キャのスミレ! お前には関係ない」
「陽キャって、そんな事もないだろ……勉強の邪魔だから注意しただけだ、ぶつぶつと……うるさい、こっちは赤点取らないように」
「はぁ!? お前がそれを言う? 先日にちょっと学園から居なくなった思ったら、突然恋人を連れて学園に来るとか、しかも年上の女性!! 女に飢えてるもてないブラザーズの同盟を裏切りやがって」
うっ……何て言ったらいいか。それよりもそんな同盟は組んだことはない。
「オレがもてないのは親父のせいだからな!」
「ああ、親父嫌いだもんなお前は」
「それがその……いやいいや」
クウガおじさん。学園では校長と呼べ。と、言わているけど、飲まされた薬のせいなおか親父が憎く憎くたまらなくなって……言われるままに何か道具を使ったと思えば、その過去に飛んだらしく、そこで知り合った女性と帰って来た。
記憶が凄い曖昧だけど、その恋人が出来た……のかな?
今はそんなに親父の事を嫌いっ手わけじゃ、一応苦手意識はあるぐらいで。
「学園の出入口で、キスされてるお前を見た時は刺してやろうかと思った」
「ほっぺだろ……あれはスミレさんの社交辞令だよ……それに部屋にもどるなりに刺したくせに」
「当り前だ」
「それに恋人ってもそのシンシアさんはオレのせいでこの未来……じゃなくて地域に来ただけで……世話をする必要はあっても恋人ってわけじゃ」
フレンスがベッドから起き上がる。
「え。じゃぁ。こっちが交際申し込んで許可でたら付き合ってもいいのか?」
「オレが決める事でもないし、シンシアさんがいいなら……で何の話っいて! 物を投げるな物を」
オレにぶつけられたのは何かの本。
手に取ると『学園だより7月号』だ。
生徒会が作っている学園新聞っていえばいいのかな? トップには『たなばた』と書いてあった。
「東方の島国の風習で、1年に1回しか会えない恋人が会える日だってよ……で、短冊に願い事を書くと神様が選んで叶えてくれるって話よ」
メルギナス母さんから聞いてその話は知っているけど、そんな話だっけかな。
笹を川に流す。とかだったような。
「で? 神様って……いつからそんな非現実な」
「で……って。スミレお前知らないのか? くじ引きで選ばれた願い事。神に代わり生徒会が叶えてくれるらしいぞ」
「叶えてくれる。ってもさテスト免除とかそんなんだろ? 今のオレみたいに予習すれば」
オレの言葉にニヤっとするフレンス。
「そこの質問と答えの所読んでみろ」
言われるままに読んでみた、ええっと……これか。
人の生死以外の願いは叶える。
思春期特有の異性への関係も叶える。
※相手が嫌がっている場合、生徒会及び学園関係者が交代をする事。
身もふたもない『金』の願いはプラチナ金貨20枚までとする。
テストは1年間免除とする。
国内外旅行も可、ただし前期、後期のテストは受ける事。
※他の願いは生徒会と応相談、希望に沿うようにする。
「…………冗談だろ?」
「冗談じゃないんだなこれが。で……お前の短冊さ、金貨10枚で売ってくれない?」
「はっ!?」
「ほら、お前は恋人もいるしテストっても赤点だから要らないだろうし、金だって小遣い貰ってるだろ? わかった金貨20枚だ」
全部いるに決まってる。
赤点だからこそテストは嫌だし、小遣いだって1人暮らしするから貯めて……あれ。
「どうしたん?」
「オレって卒業したらシンシアさんと同棲するのかなって」
「これだからお前は!! 死ね!! マジで死ね!!!」
「い、いや1人暮らしをした──話を聞け!!」
──
────
ファースト学園医務室。
そこで思ってもみない人とばったり出会った。
「やぁやぁ……聞いたよスミレ君。男子寮で暴れたらしいね」
「リーカ会長!? なんで医務室に!?」
殴り殴られしたオレは治療のため。
そこにさっそうと来るリーカ生徒会長は棚を開けては手にポーション選びだしていく。
「生徒会で使う薬の補充さ、なに男の子は元気が一番だ」
「あのあまり年齢は違いませんよね」
「そうだね」
それなのに大人っぽい。全校生徒の憧れだ。
「スミレ君も短冊を買い占めかい?」
「え? いや……売ってくれって言われたぐらいで、断りましたし買い占める気は」
「それがいいだろう。そもそも願いを書く事によってその夢を叶えるために頑張る。というお祭りなはず……まぁでも、それだけじゃ生徒は喜ばない……そこでだ! スライムレースを開催する!!」
「はい?」
リーカ生徒会長は、ポケットから簡易マイクを取り出した。
学園にある魔石スピーカー学園内に限り直結していて校内放送が出来る仕組みになっている。…………と、サクラが言ってた。
そのサクラは先日はマイクを入れたまま鼻歌をし、トイレに入ろうと下ときは学園中がザワっとした事件があったのを覚えてる。
「やぁやぁ若き未来の英雄達。少年少女達よ、こちらは生徒会。生徒会長リーカだ。君達は短冊を買い占めていると聞いてこちらも想定よりも騒ぎが大きくなりお手上げ状態だ。普通の売買ならまだしも中には脅しとっている。と、いう噂もあるぐらい……そこでだ! そんなに短冊が欲しいならもっとあげようじゃないか。テストで一定以上の点数で5枚。戦闘訓練の上位者。他にも学園を清掃……これも短冊を上げようじゃないか。これは本人以外には使えない……仮にだ! 本人以外が使ったとしよう。もちろん罰があると思ってくれた前。しかし……残念な事にこの学園には赤点を取る人間も少なくない、戦闘訓練も得意じゃないもの、清掃といっても限界もある、やりたくない生徒もいるだろう」
ちらっとオレを見て来た。
はい、オレです。
別に勉強が出来なくても……出来たほうが良いんだろうけど親父なんて『好きにしろ』って言うし母さんやママも『別になぁなのじゃ』や『ママはスミレ君が馬鹿でも気にしないよ?』と放任主義だ。
「そこで、本日から放課後にスライムレースを開催だ。これは協力者が運んでくれた新種のプチスライム。これを12匹走らせ、その結果によって短冊を増やしてあげようじゃないか。何……別に強制じゃない。では生徒達よ頑張ってくれた前」
マイクをしまうとオレを見て来た。
「と、こんな所だろう。スミレ君なんだい?」
「え? いやリーカ会長はどんな願い事をするのかなって……」
「ふむ……私はやっぱり師から……おっと……これ以上はプライペート」
また親父か。
そもそも何で親父はあんなにもてるんだ……だからオレは昔から周りに子供扱いされて……そしてシンシアさんと出会った。
あれ? 感謝するべきなのかな。
「何やら悩んでいるようだね」
「え。ええっと……あっリーカ会長! もし選ばれた短冊でそのリーカ会長と……ええっと……」
やばい! 聞く質問じゃなかった。
「まぐわいかい?」
「ぶっ……ええっとその…………はい」
「うーん……一応条件として相手が嫌がる相手とは禁止。とは学園だよりに書いたんだけどねぇ……私を思ってくれるのは嬉しい事だ。個室ぐらいは用意させてもらうよ、はっはっは」
リーカ会長が医務室から出て行くと、俺の背後で白いカーテンが開いた。
俺と殴り殴られしたフレンスだ。
「まじで!?」
その噂は学園内にあっという間に広まって……。
──
────
「で、結局誰が優勝したんだ? サクラか? それともスミレか?」
七夕祭りのあった翌日。
オレは実家に帰って来て学園で起きた事を母さんとママに話していた。
なのに、昼間っから酒を飲んでいる親父が会話に入って来たのだ。
「パパ。それがリーカ生徒会長だよ! 凄かったんだから会長の短冊は1枚しかないのに全校生徒の目の前でクウガ校長が引いたの」
サクラが代わりに話し出した。
あの時は凄かった……心臓が止まるぐらいに静けさがあって……。
「ぶーいんぐ凄かっただろ……」
「どうかな? リーカ会長が私の権利は要らないから、やり直そう。って言いだして。短冊を戻したの……で今度は生徒をランダムで選んでその子に引かせたの。そしたらまた生徒会長だったの!! もうそこまで来ると凄いよね……さすがに他の生徒も納得したよ。さすがリーカ会長だって」
「…………だな」
なんだろう。親父の歯切れが悪い。
こういう時の親父は何か思っている時だ。
「まっいいんじゃないか? 結果良ければ……変な生徒がハーレム希望したらどうする気だったんだ」
「うん。でね、クウガおじさんが、同じような事言って? 色々起きて来年は無しだって……リーカ生徒会長が皆の前で怒られたの」
「誰にだ?」
「クウガおじさん。やり過ぎだって……来年は賞金だけになるとか?」
オレもその場にいたけど、来年は賞金も出るか怪しい感じだったきがする。
「ふーん、珍しい事もするもんだ……ほら、アリシアと買い物行くんだろ? 準備できたみたいだぞ」
「はーい」
オレもサクラも夕方には帰って来た。
久々にアリシアママ、メル母さんの料理を食べゆっくりと音楽を聴く。
親父がどこからか手に入れたミュージックボックスって言う奴だ。
サクラは先に庭にある風呂に行っている。
「親父」
「何だ? シンシアの家に住む許可か? まぁ……ハメを外すなって言いたいけど……ハメるだろうな。別にいいぞ」
「何の話だよ!!」
親父は驚いた顔になり俺を見る。
まるで信じられないって顔だ。
「え。その話じゃないの? 俺がお前ぐらいの時っていかにメルナとにゃんにゃ──」
「あっ……」
親父の耳が吹き飛んだ。
必死に耳元を押さえごろごろしだす。
「その頃からド変態とはなのじゃ」
「もうクロウ君!! 血の後を拭き取るの大変なんだから!!」
「…………俺が悪いのかこれ。で? スミレ何か聞きたい事あるんだっけ?」
「いや。七夕祭りの話の時さ……何か言いたそうだったから……」
「ああ……ちょっとこっちにこい」
親父に呼ばれて近くに行く。
内緒話をするような感じだ、なぜか近くにアリシア母さんとメルママも寄ってくる。
「クロウ君何の話するのー?」
「どうせ避妊の話なんじゃろ?」
「あのねぇ……2人とも、スミレが赤くなってるだろ……いやさ。さっきの七夕祭りの話聞いていて1番得したの誰かなって……で考えたらさ」
「どういう事」
親父はまだまだだな。って顔をしているけど。
「学園全体で勉強のアップとか戦闘訓練も皆必死だっただろ? 結果的に生徒の成長が大幅に強化された」
「まぁ……そうなるのかな……俺も赤点は取らないようにしたし」
親父はさらに声を落としていく。
「で最後の短冊を選ぶクジ。公平を見せるのに全校生徒の前って話だよな」
「もちろん、公開する事によって不正がないようにって……リーカ生徒会長が……え? 不正したって事。どうやって」
オレが親父に聞くと、メル母さんは、なるほどなのじゃ。と言っては近くから離れた。アリシアママはオレと一緒に親父の顔を見ている。
「時間停止できる先生いるだろ。さらに滅多に怒らないクウガが全校生徒の前でリーカを怒った。印象をぼやけるように。と……総合的に考えるとって話だ。まっそんな事無いと思うけどな……リーカのすごい運かも知れないし。スミレいいか、サクラには言うなよ面倒になる、すぐ『不正したんですか!?』って聞きそうだし」
「わ、わかった……」
親父の言う通り全部計算されていたら……うん。生徒会長が怖くなった。
「スミレお兄ちゃん、サクラママ! 何の話してるのー?」
サクラがお風呂からもどって……って、いやいや。
「馬鹿! サクラちゃんとふけって水が垂れて──」
オレが注意しようとするとアリシアママがタオルを持ってサクラに突進していった。嬉しそうに髪を拭いていて。
「聞いてサクラちゃん! クロウ君が凄い事を──」
親父が珈琲を吹き出した音が聞こえた。
「アリシア!? いま言った事聞いてたか!?」
「え。私には何も言われてないよ? スミレ君には言っていたけど……」
メル母さんが「少しぐらい静かに出来んのなのじゃ?」と諦めるようにいうのが聞こえた気がする。




