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第71話 『アーバン土師』
商店街の明かりを抜け、
人気のない住宅街へ入った。
街灯が一定の間隔で並んでいた。
生ぬるい夜風が頬を撫で、
額に浮いた汗を冷やした。
一方、
隣では白露が息も切らさず、
地面を滑るように走っていた。
「あとどのくらい?」
僕は足を緩めて白露に話しかけた。
「そうだな。
このペースなら、
あと15分くらいじゃねえかな?」
「少し急ごう!」
僕はペダルを踏む足に力を込めた。
10分後。
僕達は『アーバン土師』の前にいた。
駐輪場に自転車を停めてから、
僕は玄関へ向かった。
オートロックのドアの向こうで、
白露が手招きをしていた。
僕は操作盤に「403」と打ち込んだ。
しばらくすると。
「冬至・・か?
一体どうし・・たんだ。
こんな・・時間に?」
とやや疲れた声が聞こえてきた。
「あ、あの・・。
体調が悪いって聞いたから。
お、お見舞いに・・」
一瞬、
間が空いた。
「は・・は・・は。
そう・・か。
そう・・か。
心配をかけた・・な。
今開ける・・から、
あがって・・こい」
その直後、
ドアが開いた。
僕は白露に向かって頷いた。




