第97話 人災
お疲れ様ですよ〜∠(`・ω・´)
それでは純也の視点からお送りしますね!
〜純也Side〜
階段を降りて行くと、明らかに警備の数が増えた。
そんで突撃銃や短機関銃とかで武装してる連中の他に、ショットガンまで装備してる奴も出てきてる。
狭い通路が多いから、こういう場所でのショットガンは高威力で致命傷を負わせやすい。殺意マシマシだな〜。
コレ、こっから先は重要な場所だって言ってる様なもんだよ。
俺は持ち前の運動能力で、武装した奴等の首にチョップして意識を刈り取っていく。
ニオイを嗅いで女の子達が捕らえられているであろう場所を絞っていく途中、見つけて拾った船内マップと照らし合わせて印を付けていく。
「あと行ってないなのはここだけか…」
マップに印の付いていない最奥、原油を積んでいた一番後ろの所だけなんだけど……。
「また階段……」
マップに載ってない、さらに下に降りる階段があった。
多分、この船内マップは古いものなんだろう。
改修改造を何度もやって、その時にマップを更新してない。杜撰な管理してるなぁ……。
とはいえ、ここを無視はできない。
なんせこの階段から女の子のニオイが濃く臭うからな。
薄暗い階段を、神経を集中させて降りて行く。
足音を響かせないように慎重に降りて行くと、真っ赤に見える扉……いや、コレは…………扉全体が錆びて赤くみえてるのか……?
メッチャクチャ嫌な予感する……。
「オーケー、んじゃ覚悟決めますか」
扉からなんかドス黒いモヤみたいなもんが掛かってるように見えるけど、行かないと子ども達を見つけられないかもしれないからな。
俺は意を決して、錆びた扉のドアノブに手をかけて、そっと扉を開けた。
瞬間___、
「ッッッ!!!?」
メチャクチャ臭い!!
血が腐ったような……鼻の奥に冷たい鉄の針を突き立てられたような、鋭くて不気味な生臭さと言えば分かるか!?
嗅覚が鋭すぎたのが災いした!
扉を開けた瞬間、10円玉をドブ水で煮込んだような、ねっとりとした生臭さが、逃げる間もなく鼻腔に突き刺さる!
あまりの刺激臭で胃からなんか込み上げてくる……!
けど俺はなんとか我慢して、涙目になってソレを飲み込む!
キツ過ぎるぞコレ!?
どうする……?
獣人吸血鬼を解除したらイケるかもしれねぇけど……。
動物が自然と避けていく所には連れていけない。けど、それだとオルカの助けを借りられないかもしれない。何があるか分からないから、全力を出せる状態にしておきたい。
合体しているオルカの方は『ボクなら大丈夫だから!』って気持ちが伝わってくる。
ありがたいけど、まだそんな状況じゃないと思うから、もうちょっと頑張らせてもらうぜ?
俺はオルカに感謝しながら、もう一度錆びた扉を開放する………。
「うっ………おぇ…………」
くぅぅ……ぎぼぢわるい…………!!
口の中にサビたナイフを突っ込まれたような鉄の味と、腐った内臓の生臭さが、鼻から脳へ直接流れ込んでくるみたいだ……!!
身体のあらゆる粘膜系統がSOSを発してる!
ゴミ屋敷でもこんなニオイしねぇんじゃねぇか??
ついでに目も痛い!!
口から息をしたらしたで、腐敗臭が喉の奥にある味覚を直接殴りつけてくる!
あまりの生臭さに、舌が痺れて胃袋がひっくり返るような激しい吐き気に襲われる…!
サッサとこんな場所は駆け抜けたいけど、この部屋に子どもが捕まってるかもしれないんだ。見逃す事は絶対に避けたい。
俺は我慢してこの場所をみて回るけど、この部屋薄暗いし広いし、辺り一面……床や壁は言わずもがな、天井まですごい量の血が着いている。
しかも古いドス黒く変色した血痕の上に、新しい血の跡が着いていた………。
(泣けてくるぜチクショー!)
心のなかで悪態をつきながら慎重に周囲を探索するけど、鼻が効かせられない上に目も開けづらい。
頼れるのは聴覚だけ。
俺は我慢しながら耳に全意識を集中させる!俺なら聞き取れるはずだ!
集中しろ、集中……集中…………
コっ……コっ……コっ……コっ………
自分の発する微かな足音の反響で、なんとなくどこに何があるのか分かってくる…。
本棚っぽいのがいくつか……それに………少し進んだ先に……なんかデカい、置き物…オブジェかなんかか?
まあまあデカいのが……3つか?
「!」
デカいオブジェの先に、扉とだと思う反応があった!
これなら最短ルートでイケるかも!
俺はちょっと気分がアガって、脇目も振らずに走り抜けていく!扉の気配を感じて薄目を開けると、はいる時と同じ錆びて赤くなった扉が見えた!!
「っ………かあぁ〜〜!キツかった〜〜!!」
一目散に扉を開けて激臭空間から脱出して獣人吸血鬼を解除する。
SAN値がゴリゴリ削られた俺の事をオルカがペロペロ舐めてくる。「大丈夫?」って言ってるん感じがした。
「ありがとな、オルカ」
「ハッハッハッハッハッハッハ」
結局何だったんだ?あの部屋は??
俺は扉近くの壁にもたれ掛かって、大きく深呼吸して調えておく。けどまだ口の中や鼻がひん曲がってるような感じがするなぁ。
「!スンスン」
少し休んでると、オルカが何かに反応した。
「どうした、オルカ?」と聞いてみると、オルカはある一点をジッと見始めた。
釣られて俺もオルカの見てる方向を見るけど、暗くてよく見えない。けどオルカが持ち前の鼻でクンクンし始めて、俺はオルカの跡をついていく。
コリャ何か見つけたな?
オルカを信じてついて行くと、まずは壁にあった電気のスイッチを見つけた!
さすがはオルカだなぁ!コレで真っ暗闇ともおさらばだ!
オルカの頭を撫でながら、俺は電気のスイッチをつける。
周囲が照らされてようやく何のエリアかを把握出来たと思ったけど、俺はそれを見て息を飲んだ……。
「っ!!」
このエリアには工事現場で見る大量のゴミを包むような頑丈なガラ袋がいくつも積み重ねてあった。
その中には、小さな人骨が山のように詰め込まれていた………。
この骨の大きさから、明らかに子どもだということが分かって、ちょっと心臓が引き攣られるくらいサーッとなった。
「これ………全部、子どもの…なのか?」
それが物凄い数キレイに整頓して積み上げられてて、とんでもない被害だと認識される。
ヤバ過ぎるだろ………。
なんか人外以上の異常な被害を目撃して言葉が詰まる。
「……ちょっと待てよ、まさか………あの扉の中って…………」
振り返って、あの錆びた扉の方を向く。
アレだけ臭かったニオイ……。
もし、……もしこのガラ袋みたいに…子ども達の死体があんな風にして積まれていたんじゃ………。
あの強烈なニオイは、凄まじい数の子ども達の死体のニオイだったんじゃ……。
もしそうだとしたら常軌を逸してる!!
急いで子ども達を見つけないと!!
俺は足早にオルカと合体してから、奥にある白い扉を開けにいった。
そしてそこで、さらなる最悪を見てしまう。
書いてるだけで口の中が鉄の味しそうやった。
この古い家を仕事で解体したことがあって、その時のゴミ屋敷のニオイを思い出しながら頑張りました




