第94話 殲滅
胸糞悪い展開がつづきますが、お願いします∠(`・ω・´)
タガの外れたアタシは、見敵必殺。
見つけた巡回のアル・クルクス共を静かに殺して回った。
さっきまで殺さずに、騒ぎを起こさないようにしてたのは何だったのか………いや、アイツ等のクソッタレな会話を聞いて気が変わったんだったよな……。
それに日本に戻ってきて、生き別れてた弟と再会したり、佳鈴という姪孫まで出会えて、少し考えが丸くなってたのかもしれないな…。
幼い頃に童話の巣窟の連中にやられた事が、フラッシュバックみたいに蘇ってくる。
ドムとベアードに保護されてなかったらと思うと、いかにアタシが幸運だったか思い知らされる。
たとえ手遅れだったとしても、せめてこの変態どもは地獄へ送ってやる!
そこからは、只々作業のように敵の命を奪っていった。
雑草を刈るように、赤色灯の中を鉄さびのニオイが支配する。
そしてようやく、目的の場所に辿り着いた。
水密扉で厳重に隔離されていて、中の音は聞こえてこない。が、生臭い男のイカみたいなニオイが漏れ出ている……。
それに中から妖魔の気配が複数。
罠があると思っていいな。
それに純也と分かれてから、だいたい30分くらい経ったか?
そろそろ暴れて、敵をこっちに釘付けしようか。
純也には、別で隔離されているであろう女児たちの救出を頼んでる。
そっちに敵が行かないようにしないとな。
アタシは武器庫から銃器を取り出す。
"M79グレネードランチャー"
1960年代にアメリカ軍で採用された、40mm口径の単発式グレネードランチャー。
ベトナム戦争で初めて実戦投入され、その独特な発射音から「Thumper」や「Blooper」といった愛称で親しまれた。
当然コイツにもルーンを刻んであり、排莢する度にアタシの魔力で弾が自動的に生成される。
爆発物だからあまり使わないが、コイツには特殊弾が数多くある。
その内の一つを使う。
使うのは粘着榴弾を改造した特殊仕様。
弾頭が着弾した瞬間、あえて潰れて、牛脂やパテのように扉の表面にべったりと広がる。直後に底部から起爆すると、衝撃波が対象のの内部を伝播。
その結果、反対側の金属が耐えきれずに剥離して、猛烈な速度の破片となって飛び散り、全体のフレームに強烈な圧力がかかるため、蝶番やロック機構がひしゃげて、内側に折れ曲がるように吹き飛ぶ。
まぁその反面、コイツの初速の遅さが原因で、弾頭の潰れ具合を適切なもんにする為にシビアになる。そのうえ入射角も考えて撃たないと、粘着せずに滑って爆発し、表面を焦がすだけで終わってしまう。
あとついでに撃った時の反動がデカ過ぎる。
頑丈な扉を歪ませる程の爆薬を、たった40mmの弾に詰め込むんだ。たとえ軍人でも、人間が撃ったら肩が砕けるほどの衝撃が襲う。
あとコイツは、魔電衝撃砲と相性が悪い。
榴弾は他の弾丸に比べて弾頭が柔らかい為に、魔力で覆っても変形してしまって爆発しなかったんだ。
今から撃つこの粘着特殊榴弾の弾頭はもっと柔らかいから、なおさら魔電衝撃砲とは合わない。
が、アタシの射撃能力なら問題無い。
ボシュっっ!!
放たれた榴弾は放物線を描き、目標へと真っ直ぐ飛んでいく。
ドゴォォォン!!
ギャァァァ!っと、男達の悲鳴が水密扉の向こう側で僅かに聞こえた。
腹に響く重低音とともに、分厚い鉄の扉が「くの字」にひしゃげた。
弾が当たった表側は、黒い焦げ跡がついているだけで、穴すら開いていない。
だが、扉の"裏側"は地獄絵図だった。
強烈な衝撃波が鉄板の中を突き抜けたせいで、裏側の金属が耐えきれずにバリバリと剥がれ落ち、数千個の小さな鉄の破片になって、部屋の中へ猛スピードで吹き飛んだんだ。
まるで、扉そのものが"巨大な散弾銃"に変わったかのような破壊力。
頑丈なはずのネジや蝶番は、まるでおもちゃのように引きちぎられ、水密扉はガタガタと音を立てて内側へと崩れ落ちた。
「チッ………」
思わず舌打ちしてしまう。
中ではあらゆる人種の男どもが全員裸だった。
ほとんど息が絶えている女児たちがベッドに寝かされ、壁に張り付けられ、ありとあらゆる暴力を受けていた……。
水密扉に近かった変態野郎共は死んでいたが、奥にいる奴等は母国語で喚き散らす。
「うるせぇんだよ」
アタシは両手に大型拳銃を握りしめて、能面のような表情で喚くゲス共に突っ込んだ。
大型拳銃で正確に頭や心臓を撃ち抜ぬくが、多少戦闘の心得のある変態が、アタシに向かってナタを振り回してきた。
ナタに、男の身体には……女児の血が付いている……。
ムカついたアタシは、変態の振りかぶったナタを、大型拳銃のスライドの腹で弾き返した。
ガキィン!っと金属同士の打ち合う音が響き、変態は体勢を大きく崩した。
それと同時に、アタシは空いた左手の大型拳銃から、新しく新調したショットガンに持ち替えて、ソイツで変態の手をナタごと吹き飛ばした。
このショットガンは、"ランダルカスタム"
正式には、ウィンチェスターM1892というライフルを改造したものだが、通の間ではメアーズレッグや、かつての英雄の名をとって"ランダル"と呼ばれている。
近距離戦でソードオフを使っていたクセで、銃身とストックを切り落としたコイツがアタシには合っていたから、ベアード二世に無茶な注文をして0から仕上げさせた逸品だ。
銃身からレバーに至るまで、光を吸い込むようなマットブラックのセラコートで覆われて、そこにルーンを刻んだお馴染み仕様。
最新技術で作られた、究極の『旧式』だ。
試運転には丁度いい。
ガシャンっ
旋回装填で次弾を装填して、右手が無くなってのたうち回る変態の腹にもう一発零距離で撃つ。臓器を傷付けて、さらに痛みで不様に苦しむ変態。
そのまま苦しんで死ね。
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だいたい2分くらい経ったか?
ランダルを撃ちまくって、裸の変態達は見るも無惨な……人の形を留めていない肉片と化していた。
こどもに性癖をぶつけるような変態にはお似合いの末路だ。
始末し終えて、肉片が闇の中へと飲まれていく。
アタシの中の悪魔が、連中を魔界へと無理矢理連れて逝く。悪魔達にとって、人間は食料やオヤツの価値しかない。
特にこの変態どもみたいに、欲望に忠実な人間が美味とされる。
しかも、犯してきた罪過によって味も違うとか……。
とにかく、とりあえずのゴミを一掃した。
アタシは次に、ベッドや壁に括り付けられてる子ども達の拘束を切っていく。
いつまでもこんな所に置いておいたら、悔やんでも悔やみきれないだろう。
そう思ってナイフで切っていくが、次第に違和感を覚えはじめた……。
なんだ……?子ども達の………何にアタシは…………………ッ!!
そうだ。
この子ども達……っ!!
後ろから何か、湿った生臭い気配が近付いてくる…!
アタシは振り向いて、大型拳銃の銃口向けると、真っ直ぐコッチにやって来る足音が一つ……。
少し待っていると、目の前に少しぽっちゃりとした中年の……アル・クルクスの真っ白な気持ち悪い法衣を着た男が姿を表した。
「お久しぶりです、ブレッドウィッチ」
……多分、あの男なりの爽やかな笑顔のつもりなんだろうな。
気持ち悪さが3割増しの笑顔で、アタシを通称で呼んだ。
誰だコイツ?
「アナタと出会ってから早30年。こうして正面向いてくれる事を、どれほど待ちわびたことか」
どうやらアタシの事を知っている様子だが、コッチは全然記憶に無い。
何をしてくるか分からないアル・クルクスの連中の1人だ。攻撃の起こりが視えたら即座に撃つ。
男の一挙手一投足を観察していると、奴は突然アタシに向かって跪いた。
「ブレッドウィッチ!どうか私の花嫁となって、私の子種を浴びるように受け取ってくれ!!」
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…
ガウンッ!!
ヤベ、キモ過ぎてフリーズしてた。
あと世界の中心で愛を叫んだキモ男の頭に自然と鉛玉を叩き込んでた。
キショ過ぎるだろ、なにが子種を浴びるように受け取ってくれだ?
チンパンジーの方が好感持てるぞ。
「…………おお、神よ!目の前の女性は、私のプロポーズに、祝福の弾丸を頂きました!」
ウゲ……まだ生きてた…………。
「これはどう考えても、プロポーズのOKのサインに他なりません!」
コイツ、脳ミソを母親のお腹の中に置いて産まれたのか?
ってかブレッドウィッチ、ブレッドウィッチって、アタシの本名を調べてからプロポーズでも何でもしやがれ。
失礼極まりない。
「さあ、共に熱い初夜をここで迎えましょう!」
いちいち発言が気持ち悪い。
とっとと殺して、子ども達の違和感の正体を確かめてやる。
三連休、楽しめましたか?
おっさんはお仕事頑張ったで∠(`・ω・´)
ほな、今回は以上です。




