表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
人外討魔伝記  作者: 一ノ瀬カイヒロ
第4章 徴血の行方
92/101

第91話 余計なナニか

ここからはセツ目線になります∠(`・ω・´)



〜セツSide〜



「フゥ」



魔人化して飛んですぐ、アタシはある場所に降り立った。


龍太郎りょうたろうの家から飛んで30分くらいに、かつてアイツと戦って、そして瀕死の重傷をおった。

あとに現れたナナシのせいで全焼した、あの埠頭ふとうに来ていた。


目的は方角を合わせる為。


Grey Ghost(グレイゴースト)から送られてきたRain(レイン)のに、この一文があった。




(M + O) - (I + S) = 11




コレはアイツからの簡単な暗号だった。


用心深い事に越したことはないが、本当にどんな頭してんたが。


アタシはその答えになる場所に隣接するこの場所、埠頭ふとうを千里眼で見渡した。



そして、ヤツが置いていった折り紙…今度はやっこさんか。

それが隠すように置かれていた。



ちなみにこの暗号の答えはコレだ。


この暗号のアルファベットは、世界中で使われる「海の分類」の頭文字を指している。


M (Modern Seven Seas): 現代の「七つの海」= 7

(北太平洋、南太平洋、北大西洋、南大西洋、インド洋、南氷洋、北氷洋)


O (Five Oceans): 世界の「五大洋」= 5

(太平洋、大西洋、インド洋、南極海、北極海)


I (Indian Ocean): 「インド洋」= 1

(MとOの両方に共通して含まれる主要な海)


S (Sea): 補正値(または単独の海)= 0

(この式を成立させるための調整、あるいは重複の排除)


これらを式に当てはめると、



(M+O)−(I+S)=(7+5)−(1+0)=11



世界の「七つの海(7)」と「五大洋(5)」を足して、共通する「インド洋(1)」を引くことで、『海』の漢字の画数である「11」が導き出される。


そしてこの街の海に関係して、つ人が寄り付かない場所は、ここしかない。



「これか」



千里眼で見つけていた折り紙のやっこさんを拾い上げて、カメラモードでその折り紙を読み取る。


そして今度はスマホの画面を渦巻き状に5回なぞり、ZGMFの文字を入力すると、中の情報が開示された。




北緯 10度 、東経 127度




コレは、座標か?


この位置は、フィリピン・ミンダナオ島東方沖の太平洋上だな。


フィリピン沿岸警備隊(PCG)の巡回ルートに入らない、外洋特有の荒い波や強風が発生しやすいエリアで、こんな所に何があるんだ?



気になったアタシは、その方角に向けて千里眼を使う。



「!」



なるほど、納得した。


アタシが見たのは、その位置に大きな船……老朽化した黒塗りのタンカーが、一隻鎮座していた。



Shadow(シャドー) Fleet(フリート)

所謂いわゆる、幽霊船団と言われてる奴等だ。


コイツ等は国際制裁の逃れて、主に石油を密輸する老朽タンカー集団だ。


船舶自動識別装置(AIS)を切って、船舶のレーダーに映らないように航行、位置追跡が出来ないようにしているから、幽霊船団(シャドー・フリート)と呼ばれている。


現在でも、およそ800隻以上が世界中の海を航行して、あらゆる物を密輸している。


たまにニュースでタンカーから石油が漏れる事故があるが、実はコイツ等が原因なのが結構ある。


老朽化して無保険でやってるから、当然事故が起こりやすい。


何かあればコイツ等は船を棄てる。

環境汚染なんか微塵みじんも考えてない。


そんな奴等が、童話の巣窟(グリムネスト)と関わっている。



「…………」



握った拳に力が入る。

爪が食い込んで、資料にあった子供達の写真を思い出す。


魔人化して本気で飛んだら、だいたい30分くらいで着けるか?



「!」



変身して飛ぼうとした時、何かが走ってくる音が聞こえた。

大型拳銃(グリズリー)を抜いて銃口を向けると、走ってきた何かはアタシの前で急停止した。



「ハッハッハッハッ」



………………犬?


しかも見たことのある秋田犬……。




「お〜いオルカ〜!?何してんだよ!?」




そして聞き覚えのある声……。


龍太郎りょうたろうの友達の人外……たしか、純也じゅんやって言ってたか?


吸血鬼と人間のハーフ、"ダンピール"だったな。



「って、アレ? アンタは……!」



アタシの姿を見つけた彼は、結構驚いた表情をしていた。

お互いに、なんでこんな所に?って思ったが、純也じゅんやはたまに犬と遠くに散歩しに来てたんまが、急に犬が走り出して追いかけたらアタシが居た。


ここはまだ立ち入り禁止区域なんだが、コイツも犬も人外と化してるから、ピョンっと規制線を飛び越えてきたと。


フットワークが軽いな。



「あ、そういえばまだ自己紹介してなかったっすね!

俺、稲波いななみ 純也じゅんやっていいます!こっちは俺の相棒で、オルカって言います!」



そういえばまだ自己紹介も何もなかったな?

あの時はF.Eのヤツが残していった疑似魔界の浄化等にメッチャ時間掛かって、それどころじゃなかったからな。


アタシも自己紹介くらいしとくか。



「アタシはセツ。龍太郎りょうたろうから聞いてるだろうが、まぁよろしく頼む」

「セツさん………いや、セツ姉さんと呼ばせてもらうっすね!」



…………なんかお笑い界の上下関係みたい言われたような気がする。

まぁいいか、別に損するような事もない。



「セツ姉さんは、なんでここに?」

「アタシは、コレから人外を始末しにな」



軽く説明すると、純也じゅんやは何を思ったのか、アタシの仕事を手伝うと言うた。


手伝ってくれるのはありがたいが、場所が海のド真ん中だ。

飛ぶ以外に、あんな場所まで行く手段は無いと、アタシは彼を突っぱねたんだが……



「あ、だったら大丈夫っす!()()()()()()()()()!」



………いま何て言った?


魔人化したセツが本気で飛んだら、だいたいマッハ5で飛びます。


時速6.125キロ!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ