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【性的魅力1】の底辺陰キャ、美少女魔王の暗殺者になってクラスメイトを葬ることにした  作者: N


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第24話 清楚



 数日後。ポチを連れて魔王城へと赴く。


「なるほど……そんなことがあったのですね」


 マオに事情を説明する。弥美のスキルについてと、第3者の介入の可能性。マオとシロは顔を見合わせるが、どうやら何も分からないようだ。


「魔族側のスパイはチハルだけです。おそらく、ただの自滅の可能性の方が高いかと」

「チハル、お前も一人じゃ辛くて仲間でも欲しくなったのか?」

「いや一人でいいです」

「ご主人様!ポチがいるんですけど!」

「あ、ごめん」


 ポチが俺の手を握って頬を膨らませる。今日も可愛いな俺のペットは。いや、相棒か?


「あれ、ポチ、なんかしゃべり方変わりました?」

「まあ、そうですね」


 マオが疑問に思ったのか、そうつぶやいた。確かに変わった。「なの」とか語尾についていたのが、今は普通のしゃべり方だ。


 それに、いつものように餌を与えようとすると、「嫌!全部ご主人様と同じものを食べる!」と聞かなくなってしまい、俺の夕食をいつもこっそり分け与えることになった。


 どんどん、体つきも人間らしくなってきている。獣臭さも少しずつ減っている。まるで本当に人間の女になっていっているような。


「最近はつまんないんですよ?ご主人様は全然ポチの事頼ってくれなくて」

「いや、次の計画ではポチも活躍してもらうから……」

「本当!?」


 目をキラキラと輝かせ、大きい尻尾をこれでもかと振っている。分かりやっす。人間らしくなってきたとはいえ、まだまだ獣人っぽさは多い。こいついつの間にか尻尾とケモ耳消えたりしないよな?


「まあ、今回は何とかなりましたが、前も言いましたけど油断はしないでくださいね?チハル」

「まあ、はい」

「あ、別に責めてるわけじゃないですからね?あんまり気を落とさないで、ね?」


 はあ、優しいなマオは。いつも俺の親は、失敗したりテストで平均点以上取ったとしても、「なんでできないの?」「なんでもっと点数取れなかったの?」と責められてばかりだった。


 マオは責めない。優しく忠告してくれる。チャンスをくれる。マオは良い魔王になれそうだな。……もう魔王だったわ。


 ---


 そしてまた数日後。


 雰囲気はまだ緊迫しているが、皆は岸に従い訓練の毎日だ。殺されたくないからか、今まで以上に躍起になっている気がする。会話は少しだけ減った気がする。


 こいつらが徐々に力を付けてくるだろうし、俺も魔王城の森での特訓を増やしたほうが良いだろうか……。いやめんどいしだるすぎる。楽して勝ちてえ。でもマオに怒られそう……。まあなるようになるだろ。


 その後、昼食の時間となり、皆それぞれの寮へ戻り食堂へと向かう。俺も食堂へ向かおうとしたとき、とある人から声をかけられた。


「ねえ、千温君」

「ひっ!?」

「ちょ、そんなに驚かないでよ!」


 声をかけてきたのは清楚だ。いつ見ても、さすがは学年一の美少女ということもあって本当に可愛い。目を逸らしたくなるし、女慣れしてない童貞の俺は顔赤くなりそうで恥ずかしい。


 地球にいたころも何かと俺を棒緑たちのウザ絡みから助けてくれたりと、池麵と同様に正義感の強い女だが、実際どう思ってんのかは知らねえ。


 そんな彼女が俺に用がある……冤罪か?


「あの、その、俺……用があるんですけど」

「いや、そんなに時間は取らせないから、ね?少しだけ確認したいことがあるだけなの」

「……」


 皆の視線が痛い。「なんで清楚がチー牛なんかと?」「清楚も良い人すぎるんだよ」「何の用があるんだろうね」「断ろうとしてない?」と様々な反応を見せている。


 なんか、行かざるを得ない状況じゃないかこれ?え、だるいってマジで。女子と二人きりは怖すぎるって。叫ばれたりでもしたら?いや、叫ばれる前に逃げればいい。俺の逃げ足なら、非戦闘職の清楚から振り切ることは容易い。


「あ、えと、ちょっとだけ……なら」

「本当?ありがとう、すぐ終わるから。付いてきて欲しいの」


 清楚はそう言うと、俺の手を引こうとしたので、俺はシュッと躱した。清楚は「え?」と一瞬戸惑い振り返ったが、とりあえず前を歩いて行った。女に触ったら死ぬだろ。社会的にも理性的にも。全く。


 ---


 清楚の斜め後ろをついて行きながら、少し歩いてたどり着いたのは誰もいない講義室だった。なぜわざわざ誰もいない部屋に連れて来たのか。俺はこの時点でかなり清楚のことを警戒していた。


 少しで終わるようなことなら、別に訓練が終わってすぐそこで話でもよかったはずだ。まさか、本当に嵌めようとしてきたわけじゃないよな?


「さ、入って、千温君」


 清楚に招かれ、俺は恐る恐る講義室へ入る――その瞬間だった。


 清楚は思いっきりバン!っと扉を閉め、施錠し始めた。急な豹変に俺は戸惑いを隠せずに立ち尽くす。脳内では危険信号を鳴らしているはずなのに、急なことで動けない。


 清楚は俺に振り返れば、さっきまでの天使のような笑顔は消えて、俺を鋭く睨みつけていた。俺は窓から脱出しようとしたが、見えないバリアのような光ではじかれてしまった。


 清楚は俺の元へ、ゆっくりと近づいてくる。こいつ……ずっと本性を隠していたのか。やっぱ女ってのは信用できねえな……今更改めて学んでも仕方ねえけど。


「さあて、千温君?私の八つ当たりに付き合ってもらえるかな?」




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