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推し恋2  作者: たま


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6/14

陣取り

「へっ?」琴子がビックリし過ぎて素頓狂(すっとんきょう)な声が出た。思わずデカい声で自分で口をふさぐ。

「て、冗談だろ!分かれよ〜」と笠原がニヤッとした。…何だかズルい顔をする。

「…らしくないね。」と琴子は言い残して部屋に戻った。

部屋に戻って眠りながら考えた。

5人の中に琴子の仲間が居るのは推しにも分かってる。そして、私達が定期的会い、いつか自分に仕掛けてくることも…

将棋盤で考えると相手の歩の隊列を越えて琴子の飛車と香車が相手陣地に入ってる状態だ。

かなり有利だ。その気になれば、いつでも相手の寝首を掻ける。

男女5×5名なんてすぐでもスキャンダル起こせる。

それくらい琴子も考えてるが、今じゃない。

もっと知名度上げて勢いづいた頃まで待つべきだ。

『自分が推しの立場なら、どう不利な形勢から打開する?』琴子は目を閉じながら考える。

『もしかすると飛車はすでに取られてるのか?』笠原は事務所で配信する事になった。深夜帯なので事務所は上階に自宅がある社長自らが現場責任者として配信者を見守ってる。おかげで笠原はかなり社長と親密になったようだ。

つまり…琴子の家に入り込む所から社長の差し金であり、琴子を落とせば香車のジュンも孤立して浮かび上がって姿を現すと…

「それだ!」思わず飛び起きて叫んでしまった!

窓の外は明るくなっていた。

「クソっ!さすが棋士だな。」すでに相手に飛車を取られて打ち込まれているのだ…背後に。

笠原が妙にやる気出して親を説得したり、力の戦士恭弥と琴子が納得出来なくて揉めてる時に収めたのは…

すでに社長の思惑で自分が琴子の家に潜り込んでるからか?

「フフッ、さすが元推し!でも、そうと分かればコチラも返しを打つわよ。ケッケッケ」琴子は奇怪な笑いと共に目覚めた。


「ライダース持って行くの、私も一緒はダメ?」琴子が朝ご飯の時に可愛く聞く。

「えっ?なんで?」笠原が意外そうに聞く。

「ほら、貰った人に不幸とか起こったら私達の責任じゃん。隆史くん?彼がライダースを本当の意味で着こなせるか?見てみたいの。」ともっともらしく琴子が言う。

もし笠原が元推しの飛車なら、琴子の陣地は荒らされ放題だ。早い段階で相手の陣地も偵察しておくべきだ。香車のジュンを守る為の対策も考えたい。

ただ知り合いだと絶対バレないようには立ち回らないといけないが。

ラインでジュンに聞くと今日行く用事は無いらしい。 

『それよりダミーを仕立てられるかも?』ジュンが良いアイデアを提案してくれた。


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