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推し恋2  作者: たま


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好きを奪われる

毎週楽しみにしてた動画はもう更新される事は無い。

やはり…つらい。好きを突然奪われる苦痛は、きっと推しには分からない。

結局、皆で集まってカラオケでこもって歌って晴らすしか無い!推し仲間でやけ酒パーティーを毎週してる。ツラいのだ!週末が来る度、身が削がれる感じがする。

1人で耐えられなくて、結局集まって晴らす。


潜入してるジュンから話を聞く度、余計に涙が!

もう前に向かって推しはどんどん進んでいるようだ。

「5人姉妹で私は次女なの。推しが長男で若菜(わかな)が長女。身体が弱くて兄にいつも心配されてるの。

私は(かつら)元気いっぱいで暴走気味で兄にいつも心配されてるの。

で三女が遥香(はるか)お母さんがフランス人なの。

見かけがやはり日本人離れしてるからコンプレックスでそれを兄に心配されてるの。

そう皆異母姉妹で兄のお母さんとも違うのよ。

なーんか、後々兄は父親の親友の忘れ形見って設定が出てきそうだよ。」ジュンがマル秘情報を語る。

「アーーーーッ、皆結局兄と血が繋がってないと後々分かるのね〜ダルっ!」吐いて捨てるように大学3年の子がソファにもたれる。

「人の好きを奪っておいて!自分の好きをどんどん形にしてるのね!許せない!」琴子は地団駄ふむ。

「つまり、お兄ちゃんはずっと妹達それぞれを心配して愛して大事にしてるのね!何それ!

源氏物語かよ!」皆、悪態の限りを尽くす。


「ふふっ、いつか愛したモノ全てひっくり返して奪ってやるわよ…復讐は、冷たい皿で出すものよ、時間掛けて!」「そうよ!私達のこの苦しみを自分が感じれば良いのよ!」六条御息所(ろくじょうのみやすどころ)気分で皆で酒飲み涙して歌い続けて会はお開きになった。


今夜は、笠原は配信で事務所へ。琴子も仲間とご飯食べてきたのでキッチンでは親達がご飯をしているのを素通りした。

そのまま自分の部屋に入ろうとした所で上からゴソゴソとモノが動く音がする。

「お父さんとお母さん、ご飯食べてるし3階は誰も居ないはずなのに…」でも、何か気配がするのだ。

「もしかしてお姉ちゃんが荷物片付けに来てるのかな?触っちゃいけない笠原くんのモノ教えないと!」

お姉ちゃんと声掛けしながら階段を登る。

「お姉ちゃん?笠原くんのもの勝手に触ったらダメだよ?荷物出すなら手伝うよ!」と扉を開けた。

が、部屋は薄暗く誰も居ない。

「あれ?誰か居たような感じだったのに…?」琴子はカーテンを閉めて部屋の明かりを点けた。

やはり誰も居ない…が、閉めたはずのクローゼットが少し空いてる。

「あれ?服少ないから使わないと言ってたけど、笠原くんクローゼット使ったのかな?」開けたが何も掛かっていない…奥のキャリーケースが少し斜めになってファスナー閉めたのに、開いてる!!

「なんで?笠原くん、やっぱりライダース使うの?」ちょっと不気味な服だったのでビニール袋ごしに見ても何か恐い!黒くて革がヌラヌラと黒光りしてる。

怖くてすぐクローゼットから出た!扉をキッチリ閉める。


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