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推し恋2  作者: たま


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不動明王

やはり笠原の母はバラしてなかった。

それどころか直後にお母さんが亡くなり、退去を求められて揉めてるので関わらないようにしてると。

「色々重なって変な能力身につけたの?そんな事本当にあるのかな?」笠原と琴子はゾーーーッとする。

「祈祷師さんも生霊はまた憑くとか言ってたね、依代(よりしろ)があればって。」琴子は人間になら強いが得体のしれない物には弱い。

今日は実体だったから対処できたが…

「会社に強い人居るから知恵借りるか?」そう言うと笠原は会社に電話した。


そして、夕方には門前仲町に社長とエンジニアスタッフの(かがり)さんが来た。

「日本は何度も生霊死霊と戦ってきてる。歴史が対策を示してくれる。」とウーバータクシーを降りた社長は深川不動尊を指さす。

「不動明王がこんなに多いのは、それだけ人が人の念につまり生霊に苦しめられたからだ。

元は平将門の念に苦しめられた天皇が関東に念を封じる為に成田不動尊を建立したんだよ。ココはそれの東京支部だ。」境内の中に入る。

「人は欲望から念を生み出す。平将門は、関東を天皇から切離して独立国家にしたかったんだよ。

その女性は、笠原くんを独占したいんだよ。君を自分のペットにしたいんだ。欲望の出どころは一緒なんだよ。」と説明してると僧侶が迎えに来た。

「護摩祈祷を頼んでおきましたので、笠原君行きましょう。」と篝さんに促される。

「琴子ちゃんが警察に通報してくれたから現実の手立ては済んだ。次は精神の世界だ。

「配信世界に現れるガチ恋も指示厨も結局は欲望の念なんだよ。自分だけに注目して貰いたい。自分好みの配信者に仕立てたい。自分だけの物にしたい!

昔から人間は変わっていない。」篝さんが説明する。「平将門も関東を天皇から奪い自分のものにしたかったのさ。結局討伐されたが。しかし、その欲望は人から人へ受け継がれていく。」篝さんの言葉を社長が継ぐ。

「将門の首を落としても、次々と武家が台頭してきたのさ。その為に成田不動尊をどんどん強め広めたのさ。おかげで現在も不動明王が至る所に居る。

まあ、ヤンキー大統領が(ヘッド)を殺せば戦争勝てると勘違いして長期戦に持ち込まれて、お菓子の袋が黒白なってる現在と変わらない訳さ。人間は全く進化してない!グルグルと同じ事を繰り返して生きてるのさ。」と社長が話した所で、僧侶からシッ!と注意された。

太鼓の音と読経の声と炎が重奏する護摩祈祷が始まる。

中央に生贄みたいに座らされた笠原は何度も祈り頭を下げた。


「ふう、これイイネ〜厳かで。

他の戦士や妹達もガチ恋や指示厨現れて難儀(なんぎ)してたら来よう!福利厚生の一環だ!」元推しの会社は配信者を個人事業主と契約する形ではなく契約社員扱いにしてる。おかげで健康保険や将来の厚生企業年金まで貰える仕組みにしてる。

ただ、契約を毎年更新して縛らない形にしてるのだ。

スパチャも動画からの銀の盾も配信者個人の所有になる。ただし固定給の30万は増えないし減らない。

笠原が契約する時に提案したのだ。

まだまだ出来たばかりの新興産業なので体制が整わない。従来の芸能事務所と同じやり方は時代に即してない。

個人事業主のままだと税金対策で仕事のモチベが下がるのではないかと笠原から提案したのだ。人数が少ない会社だからできるシステムだ。


琴子の携帯に父から警察から示談の相談が来た。


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