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推し恋2  作者: たま


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女帝

喜美子は、警察事務方の女性ではトップだったのだ。

つまり数千人の事務職で逆らえる者はいない…それが彼女を歯止めの効かない生霊にしたのだ。

江戸切子の老舗に謎の因縁つけて押し入った事はマスコミの格好のゴシップになる。

それも父は笠原の事も話したのでストーカー疑いまで出てきた。

警察としては、どうしても不起訴にしたいのだ。


「ふざけないで!そんな警察の事情なんか知らないわよ!店であんな事されたら営業妨害よ!」琴子はプンスカしてる。

「ちょっと代わって」笠原が琴子の携帯を借りる。

「良いと思いますよ。ただし、警察にこれからのこちらの身の保障を確約させましょう。示談書は僕が作りますよ。」と琴子の父との電話を切った。

「なんでよ!あの人、また来るわよ!頭ちょっと変だったし!」琴子が心配する。

「いいや、彼女は組織の人間だ。警察に彼女を監視させるのが一番なんだよ。生霊は護摩祈祷で防げるしね。深川不動尊は琴子の家から近いし、配信業には大事な気がするよ。

ネットは魑魅魍魎が多すぎる。」笠原がニコッと笑う。


喜美子は降格され定年退職行事から外されることになった。つまり年金額が下がるのだ。そして退職後受け入れ予定だった生保会社の役員の話も無くなった。

警察の再雇用として働き監視する事を示談で警察と取り決めた。住まいは団地がすぐ決まった。ただし、奥多摩だが。東京でもそこら辺の団地だと倍率も高くないのだ。都心に出てくるには2時間かかるので静岡や千葉の方が近い。


「で、なんでホテルでスカイツリー見ながら食事しないといけないの?私達まだ18才だよ?」笠原がお礼にと錦糸町のホテルの食事に誘われた。

「生霊がのこのこ出てきたとしても琴子じゃなかったら、適当に言い包めるか頭下げて返してしまったと思うよ。琴子が大ごとにしてくれたから、俺は助かったようなもんだ。

だから、感謝!」と言いながらノンアルのワインのグラスを琴子のグラスに当てる。

「私もカフェとかだったら適当に頭下げたよ。

でも店だからね。切子が好きじゃない人は入れたくないの!」と琴子がまだプリプリしてる。

笠原はその様子が気持ち良いようだ。

「お前が推し活に解散で挫折したから、怨みで新しい配信者見つけようとしたから、俺が色々助かったんだよ…ありがとな。」笠原が独り言みたいに礼を言う。

「ふん、まだまだ油断しないでよ!男女スキャンダルで潰す算段立ててるから。油断しない方が良いわよ?」と琴子が憎まれ口を叩く。

「お前なら本当にやりそうだと社長も言ってたなあ〜」と面白そうに笑う。

「なんで笑えるの?でも、推しのそう言う所が好きだったんだよね〜崖っぷちスレスレのトークが。」琴子がため息をつく。

「俺の配信はどう?」笠原が上目遣いで聞いてくる。

「うん、良いよ〜最強ツンツンツンツンデレとマゾっ子達が喜んでるの見ると、良い人発掘したなぁ〜と私も嬉しい♪」そこは琴子も本当に嬉しそうだ。

スカイツリーより手元のグラスをジッと見つめてる。

「ワインとか飲める江戸切子グラス作れたら…売れるかな?」琴子としてはそっちが気になる。

「良いんじゃないか?手の熱でワインが温まらないようにこの長い持ち手があるんだし。切子なら安定してて熱も伝わらないし。」と笠原が答える間もなく花火のドーンと言う音がレストランに響き渡る。

「そうか!今日隅田川花火大会だね!いいね〜スカイツリーと花火だあ〜」ガラス窓にへばりついて琴子が見てる。

その様子を楽しそうに笠原も眺める。

クックック、喜美子が誰だかバレるじゃないかい〜ケッケッケ:^)

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