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『な、何が起こったの?……』
優子は何が起こったのか、まるでわからなかったが
吹き飛んだ黒い兵士らしき者らはすべて気を失って、
倒れていた。
『とりあえず、ここから逃げなきゃ……』
優子は抱きかかえているサルと共にその場から
逃げ出した。
ある程度走り、人ごみの中に紛れ込むと
優子の後ろから付いてきていたナビが
「そろそろ、良いんじゃない?」
優子にそう声を掛けてきた。
「そうね……」
息を切らしながら、優子はその場に立ち止まった。
抱きかかえていたサルをその場に下ろすと
「ねぇ? キミは何でアイツらに追われていたの?」
優子はサルに話しかけた。
サルは何も答えず、不思議そうに首を傾げた。
『あれ? この子、さっき、喋ったのに?……』
喋らないサルを見詰めながら、優子も不思議そうに
首を傾げていると
「優子。 その子はたぶん、スモールエイプ
【小型猿】だと思うよ! でも、その子は
ちょっと特殊かも……」
ナビは優子にそう話し掛けてきた。
「どういうこと?」
「その子の胸に真っ赤な水晶みたいなモノが
埋め込まれているみたい……」
ナビはサルのことを見ながら、優子にそう言った。
『うそ!……』
優子が目の前のサルを見ると確かにそのサルの胸には
真っ赤な水晶みたいなモノが輝いていた。
『何の水晶だろう?』
優子がサルの胸に付いている水晶に触れようとすると
サルは顔色を変え、優子に向かって、激しく威嚇した。
「痛っ!……」
サルの鋭いつめが優子の手の甲を引っ掻いた次の瞬間、
優子の頭の中に何処かの洞窟らしき風景が浮かんできた。
『な、なに?……』
優子が驚いているとその風景はすぐに優子の頭の中から
消え去った。
さっきまで優子のことを激しく威嚇していたサルは
不思議そうな顔をし、優子のことを見詰めている。
「どうしたの?」
ナビの声でハッと我に返った優子は
「な、なんでもない…… とりあえず、この子の
飼い主を捜さないと! また悪い奴らに狙われると
いけないから……」
優子はサルを連れ、街中を歩き回り、サルの飼い主を
捜したが誰一人として、サルのことを知る者はいなかった。
ナビもサルの情報がないか、色々と調べたが
何の手掛かりもなかった。




