21
「王様がなんでそんなところにいるんだ?……」
ガムルが更にジョージに聞くと
「なんだ! 知らないのか?…… 王子のことを
見に行ったんだよ!」
「なんで王子がそんなところにいるんだ?……」
「本当に何も知らないんだな…… なら、教えてやろう!」
「このグラブ王国には跡継ぎがおらず、グ~王国から
王子を婿養子でもらったんだ! だが、その王子が
素行が悪く、困ったミデル王は王子を山奥に
幽閉したのだよ……」
「どうしても王に会いたいなら、トザンの山に
行ってみることだな……」
ジョージはそう言うと再び、ガムルらの前から
いなくなった。
「どうする?……」
迷ったガムルだったがグラブ王国のミデル王に
会わないと何も先に進まないため、数キロ離れた
トザンという山に向かうことにした。
その様子ジョージと優子の親友の彩が少し離れた
場所で見ながら
「ふふふ…… うまくいったわ……
さあ。私らも先回りをしましょう!……」
というと二人とも幽霊が姿を消すかのように
その場から姿を消し去った。
ガムルらはトザンという山に辿り着いたが
山は広く、数日、歩き回ったがグラブ王国の
ミデル王を見つけることはできなかった。
「もうお城に戻ったんじゃないの?……」
優子が諦めかけたその時……
ガムルらの目の前に一つの洞窟が現れた。
「もう日暮れだ! 今日はここに泊まり、
明日まで探して見付からなかったら、
一度、グラブ王国へと戻ろう!……」
ガムルがそう言うと
『ええぇ…… まだ探すの……」
優子らは嫌そうな顔をした。
優子らが洞窟の前に辿り着いた頃……
同じ洞窟の一番、奥に彩とジョージの姿があった。
「さあ! グ~王国と戦争をするのよ!ミデル王。」
彩は真っ赤な水晶玉をミデル王に向けながら、
ゆっくりとミデル王らに近付いた。
「えい!魔女め! そんなことでわしが操れるか!
行くぞ!ニガミよ!……」
ミデル王は持っていた杖を彩らに向け、眩いばかりの
光を放つと一瞬にして彩らの前から婿養子のニガミ王子と
共にその場から消え去った。
「逃がさないわ!……」
まんまと逃げたミデル王らに彩は怒りながら
渦を巻いた闇を出現させるとその中から
モンスター【怪物】らを出現させ
「王と王子を捕まえなさい!」
モンスター【怪物】らにミデル王とニガミ王子を
捕まえさせるために洞窟内に放った。
「では、俺も行くか……」
ジョージもモンスター【怪物】らの後を
追いかけるように洞窟内へと消えた。
「逃がさないわ……」
そう呟くと彩もその場から幽霊が姿を消すように
姿を消し去った。




