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「確か、兄は兵の半分を引き連れ、城の北の
山の中で訓練をしているはずです……」
アマミ王子はそう答えた。
ガムルは顔を強張らせ、アマミ王子のことを
見詰めた。
ロンはそんなガムルのことを横目で見ながら
「まあ、真実は後回しにして…… 魔法使いさん。
この氷の壁を溶かせるか?」
ゾッポに聞いた。
氷の壁を見ながら
「少し、時間は掛かると思いますが
何とか、溶かせるかと……」
ゾッポはそう答えるとロンは氷の壁を見ながら、
服の懐から水晶のかけらみたいなモノを取り出すと
「これを使いなぁ……」
と言い、ゾッポにその水晶のかけらみたいなモノ
”炎晶石【えんしょうせき】”を渡した。
「こ、これは…… 炎晶石ではないですか?……」
ゾッポはロンから受け取った炎晶石を見て、驚いた。
炎晶石は…… 水晶のかけらの一種で、炎の力を
増幅させる魔法のアイテムだった。
ゾッポはロンからもらった炎晶石を使い、
魔法の火の玉のパワー【力】を増幅させ、
一気に氷の壁を溶かそうとした。
だが、炎晶石を使い、火の玉のパワー【力】を
上げても氷の壁を溶かすことはできなかった。
溶かせたのはやっと、人が一人、入れるくらいの
穴だけだった。
「これだけ開けば、充分だ!…… 行こう!」
ガムルは仲間と共に穴を潜り、地下室の奥へと
進んでいった。
氷の壁の向こうは複雑な迷路になっていた。
「なんだ? ここは?……」
ガムルが目の前に広がる迷路のような地下室に
驚いていると
「昔、父の遺跡の上にこの城は建っていると
聞いたことがある…… おそらく、この地下室は
遺跡の跡かと……」
アマミ王子はそう答えた。
「とにかく、先に進もうぜ!……」
ロンは一人、奥へと先に進み始めた。
「俺達も行こう!……」
ガムルらもロンの後を追いかけ、奥へと
進んでいった。
程なくして、ガムルらは扉つきの小さな部屋らしき所の
前に辿り着いた。
「ここか?……」
ガムルが恐る恐る、扉を開けると隅のほうに宝箱が
一つだけあるだけで後は中には何もなかった。
ただ、中には黒い霧のようなモノが立ち込めていた。
「ここじゃなかったか?……」
ガムルが扉が閉め、先に進もうとすると
突然、黒い霧のようなモノが一つの塊の生命・ギズモになった。
『なんだ こいつ?……』
ロンは突然、現れたギズモに攻撃をしようとしたが
「ダメです! そいつに攻撃をしては……」
ゾッポはギズモに持っていた武器で攻撃をしようとする
ロンに大声で叫んで、呼び止めた。
ギズモは怪しく、目を赤く光らせると自分に攻撃を
仕掛けようとしているロンに毒きりを噴射した。




