10
青年の動きを見逃さなかったキマイラは一気に
青年に襲い掛かった。
青年もキマイラが襲ってくるのを持っていたかのように
力を込め、持っているスピアを天に向かって、切り上げた。
キマイラの攻撃よりも青年のスピアの攻撃の方が速く、
キマイラのお腹は縦に一直線に切られていた。
ぎゃあぁ……
もの凄い断末魔と共に口から血を吐き、キマイラは
崩れるようにその場に倒れ込んだ。
しばらくは息があったキマイラだったが力尽きた。
「ふぅ!終わった!……」
ガムルらが安堵しているといつの間にか、
スピアを持った青年は姿を消えていて、
何事もなかったかのようにキィとタカエンがいた。
タカエンは息絶え、死んでいるキマイラを見て、
「遂にやったぞ!父の仇を討ったぞ!」
涙を流し、喜んだ。
ガムルらは一通り、洞窟内を探索したが宝物らしきモノは
どこにもなかった。
「お宝はなかったようだな…… 残念だったな!」
ガムルが皮肉たっぷりにジョージにそう言ったが
すでにジョージの姿はどこにもなかった。
「まったく、あいつは……」
独り言のようにガムルが呟いていると
「キマイラも倒したことだし……
そろそろ、【村に】戻りましょうか?」
ゾッポが声を掛けた。
「そうだな…… そろそろ、戻ろうか?
で? 君はこれからどうする?……」
ガムルは敵討ちが終わったタカエンに
これからのことを聞いた。
少し考え込んだタカエンは
「そうですね…… 父の敵討ちも終わったことだし、
腕試しの旅にでも出ようかと……」
というと
「じゃあ。俺達と一緒に行かないか?……」
ガムルはタカエンを仲間に誘った。
「そうですね……」
タカエンはガムルらの仲間になることにした。
ガムルらが洞窟からモルの村へと戻った頃。
キマイラの死体の前に優子の親友の彩が
黒い闇の中から突然、現れた。
彩は不気味に微笑むとガムルらに倒された
キマイラの死体に死人の森の洞窟で手に入れた
水晶玉を翳した。
ゴオォ……
というもの凄い音と共にキマイラの死体から
血が噴き出した。
キマイラの死体から噴き出した血は彩が
持っている水晶玉にまるで吸い込まれるかのように
全て、吸収された。
キマイラの血を全て、吸収した彩が持っている
水晶玉は少し桜色に色付いていた。
彩は不適に微笑むと闇と共にその姿をその場から
幽霊が消えるように消え去った。
モル野村へと帰る途中、タカエンは
「あなた方はなんで旅をしているのですか?……」
ガムルらに旅の理由を聞いた。
「私はグ~王国の王様に聖剣を探すように
命じられて…… この子は帰る場所を探して……」
ガムルは自分らが旅をしている理由をタカエンに
説明した。




