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警備兵が戻っていったのを見送ったガムルは
「そういう訳だ! 俺は国に戻らないと
いけなくなった。お前達はこれからどうする?……」
優子らにこれからのことを尋ねるとジョージは
近くから取ってきた果物を頬張りながら
「お前達と一緒にいたら、いくら命があっても
足りないぜ! 俺は好きにさせてもらうぜ!……」
というと優子らと別れ、別の道を歩き出した。
ガムルはまだ少し疲れた顔をしているゾッポに
「君は?……」
と聞くと
「モルの村まで一緒にお供をします!」
ゾッポはガムルと途中まで付いていくことにした。
「じゃあ。君達は?……」
ガムルは優子らにも聞いてきた。
『う~ん…… どうしようかな?
行く宛てもないし…… 帰る方法も見つけないと……』
少し考えた優子は傍にいるキィらを見ながら
「一緒に付いて行こうかな?……」
ガムルらと一緒に付いて行くことにした。
それを聞いた銀色のウルフは少し哀しげな顔をし、
「じゃあ。ここでお別れだ!」
と優子らにいうと
「えぇ~…… 一緒に来ないの?……」
優子は驚いた顔で銀色のウルフのことを見詰めた。
「ああぁ…… ここで亡くなった仲間達の
供養をしないと……」
銀色のウルフはいつものようにクールにそういうと
優子らに背を向けた。
「……。」
優子らには声を掛けることができなかった。
簡単な旅支度を整えたガムルは
「じゃあ。出発しようか!……」
と言い、森から離れようとした。
「うん……」
一旦は出発をした優子だったが数歩、歩くと
急に立ち止まり、後ろを振り返ると森の前で
優子らのことを見送っている銀色のウルフに向かって、
「おいで!ウルフちゃん!…… 一緒に行こう!」
声を掛けた。
「い、いけないよ……」
銀色のウルフが涙を堪えていると
「おいでよ!……」
優子はまるで愛犬を呼ぶように大きく手を広げ、
銀色のウルフのことを呼んだ。
銀色のウルフは涙を流しながら、大きく遠吠えを
一回、吼えると大きく手を広げている優子の胸へと
飛び込んだ。
優子はそんな銀色のウルフのことをしっかりと
抱き止めた。
「さあ。行くか!……」
銀色のウルフを改めて、加えたガムルらは
グ~王国に向かって、旅を始めた。
旅を始めて、すぐに優子は銀色のウルフのことを
見詰め、指差しながら
「これから君はウルフちゃんね!…・・・」
というと
「なんだよ! そのままかよ!」
銀色のウルフが優子にツッコミを入れた。
「じゃあ…… 銀ちゃんが良い?」
優子がまるで犬にでも名前を付けるかのように
銀色のウルフにそう言うと銀色のウルフは
ため息をつき、
「もう、勝手に好きなように呼んでくれ!」
いつものようにクールに言うと優子より
少し前に小走りで歩み出た。
だが、そんな銀色のウルフの顔はどこか、
晴れやかで嬉しそうだった。




