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ビビッとオンライン!  作者: 劉・小狼
第1章 ~始まり~
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 33

 その間に彩は水晶玉を手に入れた。

 彩は怪しげに優子らににやりと微笑むと

再び、自分の後ろに黒い渦が巻いた歪んだ空間を

出現させるとその中へと消えて行った。

 「てめぇ!……」

 ジョージは彩の後を追いかけようとしたが

 「無理です! 手遅れです!……」

 ゾッポはそう言い、ジョージのことを引き留めた。

 彩が消え去り、黒い渦も完全に消え去ったと同時に


 ガラガラ……


 と音を立て、優子らがいる小さな部屋らしき場所が

崩れ始めた。

 崩れ始めたのは優子らがいる場所だけではなかった。

 優子らがいる洞窟全体が崩れ始めたのだった。

 「まずい! ここはもうじき、崩れます!」

 「じゃあ。早く、逃げないと……」

 「そうだなぁ……」

 「今から引き返しても間に合いませんよ!」

 「じゃあ。どうするんだよ!」

 「……しょうがないですね! 魔法で脱出しましょう!」

 ガムルらと言い争っていたゾッポはそう言うと

持っていた杖をしっかり握り締め、何やら呪文を唱えると

 「じゃあ、いきますよ! ……テレポート!」

 と叫んだ。

 次の瞬間、優子らは光に包まれ、一瞬にして、

洞窟の外へと脱出した。

 優子らが洞窟の外に脱出して、すぐに


 ガラガラ…… ドドン……


 ともの凄い音と共に優子らが今までいた洞窟は

跡形もなく、崩れ去った。

 洞窟が崩れ去ると今まで森の全体を覆っていた

重苦しい空気は晴れ、木々の隙間から太陽の光が

森の中に差し込み始めた。

 「何だよ! 結局、無駄骨かよ……」

 崩れ去った洞窟の跡を見詰め、ジョージが

不貞腐れていると

 「まあ、そんなことを言うなよ!

生きていただけでもよしとしないと……」

 ガムルはジョージのことを宥めていた。

 「ああぁ…… 疲れた!……」

 精根を使い果たしたゾッポは力なく、その場に

座り込んだ。

 「大丈夫か?……」

 ガムルが心配そうにゾッポに声を掛けると

 「ええぇ…… 大丈夫です! ちょっと、魔力を

使いすぎただけですから…… 少し休んだら、

回復しますから……」

 ゾッポはガムルらに心配を掛けさせないように

無理に元気なふりをした。

 だが、魔力を使いすぎたゾッポはもう限界だった。

 『どうしたのよ?彩……』

 優子は彩のことが心配しながら、崩れ去った

洞窟の跡を見詰めていた。


 ゾッポの回復を待って、ガムルらは一先ず、街まで

戻るために森の外に出ると

 「隊長!……」

 ガムルのもとにガムルの国・グ~王国の警備兵の

一人が慌てて、駆け寄ってきた。

 その警備兵は息を切らしながら

 「た、大変です!隊長。 すぐに国にお戻りください!」

 ガムルに言った。

 「な、何事だ!……」

 まるで事情がわからないガムルはその警備兵に聞き返すと

 「王様が危篤です!……」

 「なに!それは一大事だ! すぐに戻る!」

 ガムルがそう言うと警備兵はホッとし、一足先に

グ~王国へと戻っていった。

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