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「やっぱりないですね……」
ゾッポが諦めかけたその時……
優子が連れているサルのキィが宝箱の下に何かが
挟まっているのに気が付き、そのことを優子の服の
裾引っ張り、教えた。
「あったわ……」
優子は懸命に宝箱の下に挟まっているモノを取ろうと
試みるものの、しっかりと挟まっており、取ることが
できなかった。
「と、取れない!……」
ゾッポも加わり、取るのを試みるがやっぱり、そのモノを
取ることができなかった。
その時、服のポケットの中に押し入れていた優子が
持っていたスマートフォンが突然、光り出した。
『なに?……』
優子がびっくりし、ポケットの中から慌てて、
スマートフォンを取り出すと優子のスマートフォンは
光に包まれていた。
すると、何処からともなく、
『光と翳して!……』
という声が聴こえてきた。
『え? なに?……』
優子が驚いた顔のまま、辺りをキョロキョロと見廻したが
その声の主は何処にもいなかった。
「どうしたの?……」
辺りをキョロキョロと見廻している優子にゾッポは
不思議そうに聞いたがさっき、優子が聞いた声は
ゾッポには聴こえていなかった。
『え? なに、なに?……』
優子が混乱していると
『早く! 早くしないとみんながやられちゃうわよ!』
さっき、優子が聞いた声が再び、何処からともなく、
聴こえてきた。
だが、やはり、その声はゾッポには聴こえていなかった。
完全にパニック状態の優子は
『もうやけくそだわ……』
優子は光に包まれているスマートフォンを宝箱に向けた。
すると、何をやっても決して、取ることが出来なかった
宝箱の下のモノがまるで手品を見ているかのように
スルリと抜けるとふわりと舞い上がり、優子の手に収まった。
そのモノは色々と古代の文字のような文字が書かれてある
古びた長方形のお札だった。
当然のように優子には何が書かれているか、
さっぱりわからなかったが唯一、わかったのは
その札の中央付近に書かれてあった『光』という漢字に似た
文字だった。
「ひ、光?……」
優子がその札を見ながら、独り言のように呟くと
優子が持っているスマートフォンが激しく光り出した。
光り出したのは優子のスマートフォンだけじゃなかった。
『なんじゃこりゃぁ?……』
きぃも銀色のウルフも自分の体が光り出しているのに
驚いていると突然、光っていた優子のスマートフォンが
光が消えた。
次の瞬間、優子が持っているスマートフォンの
ディスプレイ画面に
『融合、OK?』
の文字が浮かび上がっていた。
『今度はなに?……』
優子が混乱していると再び、何処からともなく
『早く、新しい力を!……』
という声が聴こえてきた。




