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「まさか!…… ウソだろう!」
その音を聞いたジョージは飛び上がった。
優子が連れているキィも闇の方から近付いてくる
モノに対して、再び牙を剥き出しにし、激しく威嚇し始めた。
今度は優子も闇から迫ってくるモノを感じ取り、
「なに?…… なんなの?」
身体を強張らせた。
しばらくして、闇からガムルらの前に現れたのは……
剣や槍を持った骨をカタカタと鳴らしている
骸骨【スケルトン】らだった。
『やるしかないか?……』
ガムルらは再び、武器を持ち、スケルトンらに
立ち向かったが……
今回はゾッポの火の玉もスケルトンらには通用せず、
ガムルらは苦戦していた。
キィも優子に向かってくるスケルトンを追い払うので
精一杯だった。
キィがスケルトンを追い払うのに一瞬、優子の傍から
離れた途端、別のスケルトンが優子に襲い掛かろうとした。
その様子を近くの茂みから見詰める視線があった。
「きゃあぁ……」
優子が悲鳴を上げた瞬間、優子に襲い掛かろうとしていた
スケルトンがカタカタと激しく揺れたかと思うと
その場にバラバラに崩れ去った。
『え? 私がやったの?……』
優子が驚いていると崩れ去ったスケルトンの骨が
再び、カタカタと音を立て始めた。
『え?……』
突然、優子の近くの茂みががさがさと揺れたかと思うと
茂みの中から何かが飛び出してきた。
『え? なに?……』
優子の前に姿を現し、スケルトンの骨を粉砕したのは……
優子らに襲いかかろうとしていた銀色のウルフ【狼】だった。
スケルトンの骨を完全に粉砕した銀色のウルフは
怖い顔で優子のことを睨み付け、
「下がっていろ!……」
というとスケルトンらに向かって、遠吠えを放った。
銀色のウルフの遠吠えを喰らったスケルトンらは
骨を激しくカタカタと鳴らした後、その場に崩れ去った。
それを見た銀色のウルフは
「そいつらの骨を粉々に壊せ!」
とガムルらに言った。
自分らを襲おうとした銀色のウルフが突然、自分らの
前に現れたことにガムルらが驚いていたが
「早く! 早くしないと復活しちゃうよ!」
優子の一言にガムルらは慌てて、自分らの足元に
転がっているスケルトンらの骨を粉々に粉砕した。
完全にスケルトンらがいなくなったのを確認した
銀色のウルフは怖い顔のまま、
「お前達、何でこんな危険な所にいるんだ?」
とガムルらに訊いたが
「ウルフちゃん。 ありがとう!」
優子はまるで犬に抱きつくように馴れ馴れしく、
無邪気に銀色のウルフに抱き付いた。
「やめろ!……」
唸り声をあげ、優子のことを威嚇すると
優子の腕の中から逃げ出し、近くの岩の上に飛び乗った。
「お前達。 この森がどんな森か、わかっているのか?」
銀色のウルフが怖い顔のままでガムルらにいうと
「いや…… だが、今、わかった!」
ガムルらは顔を強張らせながら、自分らが
脚を踏み入れた所が死者の森だとわかった。




