15
重い空気が二人を包んだ。
旅支度のために街の通りを歩く優子の目にガラクタを
売っている露天が目に入った。
そのガラクタの店に優子は驚くモノを見つけた。
そのガラクタの店に置かれていたのは……
優子のスマートフォンだった。
優子はその店先に置かれている自分のスマートフォンを
指差しながら
「そ、それ…… 私の!……」
思わず、叫んだ。
突然の優子の声に驚き、立ち止まったガムルは
びっくりした顔で優子のことを見ながら
「ど、どうしたの?……」
優子に声を掛けると優子はガラクタの店先に
並んでいる自分のスマートフォンを手に取り、
それをガムルに見せながら
「これ、私の……」
と言った。
ガムルは店の亭主に優子が手にしているモノを
『どこで手に入れたのか?……』
聞くと店の亭主は
『街を出た木立【こだち】の中で拾った!』
と答えた。
そう言えば、今の今まで自分のスマートフォンのこと
なんて、優子はすっかり、忘れていた。
でも、その自分のスマートフォンがこの世界から
抜け出す手掛かりになるかもしれないと思い、
「お願い!……」
ガムルに頼み込み、ガラクタの店にあった
自分のスマートフォンを買ってもらった。
自分のスマートフォンを取り戻した優子はさっそく、
自分のスマートフォンを操作してみた。
だが、故障しているのか、電池が切れているのか、
優子のスマートフォンはまるで反応しなかった。
『やっぱり、ダメか!……』
優子はがっくりと落ち込んだ。
落ち込んでいる優子が持つ、見たこともない、
不思議な機械をガムルはじっと見詰めていたが
「旅支度してくる!……」
ガムルは優子をその場に残し、一人で街の中を廻り、
旅支度を整えた。
全ての旅支度を終えたガムルは
「さあ、行こうか!……」
道の脇に自分のスマートフォンを握り締めたまま、
座り込む優子に声を掛けた。
「ええぇ……」
優子はそう返事したがまるで上の空だった。
街の入り口の門を優子と共に潜ったガムルは
突然、その歩みを止めた。
ガムルは腰に携えている剣に手を掛け、
近くの茂みを睨み付けながら
「そんなところに隠れてないで出て来い! 盗人!」
というと茂みがガサガサと揺れ、
「バレていたか!……」
茂みの中からジョージが姿を現した。
『またアイツだ!』
優子はジョージの姿を見るなり、嫌そうな顔をし、
すばやく、ガムルの後ろに隠れた。
「何しに来た?……」
ガムルは怖い顔でジョージのことを睨み付けると
ジョージは少しふざけ半分に後ろに下がると
「ちょ、ちょっと待った! お前さん達、これから
北にある森に宝探しに行くんだろう?」
ガムルに話しかけてきた。
「それがどうした?……」
「あの森なら、よく知っているから案内してやろうか?」
ジョージはガムルに道案内を持ちかけた。
これから行く所がどんな所か、薄々、感じ取っていた
ガムルは一瞬、握り締めていた剣の力を緩めた。
「良いんじゃないの? 人が多いほうが楽しいじゃん!」
黙り込んでいた優子が突然、声を上げた。




